第九話 本質 ページ9
いつも受け身で自分からはあまり行動しない俺が監督が白雪役を悩んでいると聞いた時、Aを推薦したいと思って直談判した。
正直弾かれてもおかしくなかった。
けれども、少しでも彼女に傾いてくれれば、と祈るような気持ちで監督に話を持ちかけた。
本当に傾くとは思ってもみなかったから、嬉しい誤算だった。
｢Aちゃんのどこに惹かれたの？｣
｢あ、さっきの質問に戻ったな｣
｢雑誌の撮影のときに指定された役があったんですけど、その時の役や空気の入り方が凄く自然で圧倒されたんですよね。カメラの前の一つ一つの行動や表情も作ったのではなくごく自然な感じで。……関係ないですけど、ストレスが心配ですね｣
｢ほっとけない感じ？｣
｢まあ、そうですね。あと白雪役に推したのは容姿がそのまんまだったからなのと、俺が彼女の演技を実際に見てみたかったから、ですかね｣
白雪は童話の某お姫様のように黒髪で白い肌、そして紅い唇が印象的な容姿だ。
優しい性格でおしとやかなのが恋愛には裏目に出て、毎回沖田にアプローチする時は見てる方がドキドキするような緊張っぷり。
まさに大和撫子なところがファンからは人気なようだ。
Aちゃんの容姿に納得したように皆一様に頷いて同意していた。
福田監督も容姿には賛同してくれて、演技力もAちゃんを指導している方やカメラマンさんに話を聞いて、見てみたい、ということで起用してくれた。
女子達と同じように撮影が始まるからと衣装着替えとメイクをしてスタジオに戻ると俺達の方が早かったらしく、少し後から女子達が登場した。
小栗さんと菅田くんが二人を褒める言葉にうんうん、と頷いて同意して。
それから万事屋三人と騒いでいるとAちゃんが柳楽さんと勘九郎さんと話しているのを見て、それを見た小栗さんと菅田くん、今度は環奈ちゃんからもニヤニヤされて。
撮影が始まって自分のシーンが終わって初のカメラの前で演技するの大丈夫かな、と彼女を見ると緊張で俯いて手が震えて完全に体が固まっていた。
どうにか緊張を解そうと変顔をしたらいつもの笑顔が出たことに安堵した。
手を握って、安心できるようにとかけた言葉は彼女に響いてくれたみたいで表情が和らいだ。
けれどもすぐ後には真剣な表情で目に力が入っていて、全く怖気づかず前を見る様子に推薦して正解だったと口角を上げた。
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スイ(プロフ) - 茉綾さん» ご指摘ありがとうございます！私も見直したら行間隔あけた方が読みやすかったので、これからは開けていこうと思います。思うところがあれば、これからもコメントして貰えると助かります。更新頑張ります！ (2019年9月2日 7時) (
レス) id: da575b137c (このIDを非表示/違反報告)
茉綾 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2019年8月28日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
茉綾 - まだ早いですがこんにちは(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 台詞の行間隔あけてはどうでしょうか？ ちゃんと行間隔があいている所は読みやすい のですが...。 そうじゃない所は読みにくくて...。 いきなりでなんかすみません...。 (2019年8月28日 11時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイ | 作成日時：2019年8月7日 23時
