虎視眈々２４ ページ24
もちろん、最初は止めた。
「その気持ちだけでいいよー」
俺も本気にしてなかったから。
それに、Aは優秀だし……今のところＥ組に行かされることはない。
だから無理して落ちる必要ないと感じた。
でも、そんな俺の気持ちも良い意味で裏切ってくれたよね。
AがＥ組に落とされたんだ。
「怒られちゃうかなぁ……」
ふと、悲しげに夕暮れの帰り道の先を見つめていた。
そういえば、Aの両親って何か変なんだよね。
とくに子供に干渉する気はなくて。
嫌な予感と、心配になって俺は帰り際に黙ってAの家に行った。
一度、家の前で分かれるが、サッと向き直しAが入ってくのを確認する。
案の定、玄関先でその音は聞こえた。
ガシャンッ……！！
「……っ？！」
何かが割れるような音。
そして女の人の怒号。
狂ってる、この家はおかしい。
Aの身が危ないと察知した俺は、いつの間にかその場に入っていった。
「Aっ……！！」
あと、一歩遅ければ間に合わなかったかもしれない。
俺はAの前に立ち、目の前を見上げた。
信じられない光景だった。
割れたのは花瓶か何かの破片。
そのガラスの破片を、我が子であるAに向けていた。
本当に信じられなかった。
ありえない。
咄嗟のことで、Aの母親は震えだしていた。
父親の方は、ただただ唖然と見ていた。
でもその目は冷たく、蔑む目だった。
このままだとAが危ないし、俺もやばい。
そう思い、Aの母親の手首を少し捻る。
カランッと破片が落ちた。
それらの破片を手の届かない方へ蹴飛ばした。
Aの両親はその場で座り込んだ。
これ以上ここにいるのは危険だった。
だから、会社絡みで２人を海外派遣した。
上手くいくとは思わなかったが、なんとか引き離すことができた。
そんなにキャリアが大事なのか。
自分の子供なのに、産んだ母親でさえもあの状態だ。
とにかくAには急な転勤ということにした。
心の整理もつかないだろうから。
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彗(プロフ) - 花音♪さん» コメント、応援ありがとうございます！！すごく励みになります！頑張ります(^^) (2015年6月7日 15時) (
レス) id: 4cd32a5a4b (このIDを非表示/違反報告)
彗(プロフ) - ベリーさん» コメントありがとうございます！更新スピードが遅いですが、がんばります！！ (2015年6月7日 15時) (レス) id: 4cd32a5a4b (このIDを非表示/違反報告)
彗(プロフ) - 和美/和凛さん» お久しぶりですー！ありがとうございます(｀・ω・´) (2015年6月7日 15時) (レス) id: 4cd32a5a4b (このIDを非表示/違反報告)
花音♪ - あわわ・・・これからカルマ君たちはどうなってしまうのでしょうか・・・！？ これからも更新がんばって下さい！応援してます！！ (2015年5月17日 14時) (レス) id: 0967f921d4 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー - とても続きが気になります！ 理事長は一体何なのでしょうか？(>_<)これからも更新楽しみにしてます！(^-^)/ (2015年5月17日 14時) (レス) id: c889e01a8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彗 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sui12141/
作成日時：2015年4月6日 4時
