【暗殺教室】アスピラスィオン【赤羽業】 (ページ22)

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暗殺２２ページ22

その日の帰り道。

「あっ、待ってよ。Aちゃん。」

呼び止めた相手はカルマくんだった。

「ど、どうしたの？」

「一緒に帰ろ？」

突然のお誘い…。

「でも全然逆方向だったよね？」

「えっ、うん…そうだけど、俺が一緒に帰りたいんだ」

そんな風に言われると、断る理由がない。

「分かった、私でよかったら」

「ありがと、修学旅行のことも話したくてさ」

そう言って、駅に向かって歩き出す。

「どこから回ろうか迷っちゃうよね」

「そうだね、Aちゃんは好きなものとかあるの？」

「好きなもの？うーん…和菓子とか好きだよ」

「へぇ、和風なんだ」

「私が小さい頃、両親が離婚しちゃって…お母さんの方に引き取られたんだけど
　母は病死、それからおばあちゃんと２人暮らしなの。その影響もあるかな」

「あっ…ごめん。知らなくて、そんなこと言わせるつもりなかったんだけど」

ふと悲しげな顔をしたため、慌てて否定した。

「私こそごめんね？暗くさせちゃって…もう慣れっこだから！」

「うん……じゃあ、お婆さんにお土産買って帰らないとね」

「もちろん、好みもリサーチ済みだからばっちりだよ！」

「ははっ、頼もしいね」

無事に修学旅行が終えられるといいけど。

ボソッと告げられた言葉は、私の心の中で引っかかった。

追及はしなかったが、私も無事に終わると願っていた。

楽しい思い出になるように。