鳥籠 (ページ5)

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「あ、あんさんあん時の！」

『……あぁ、始業式の。』

生徒会入ってくれるんやろ？嬉しいわぁ、と

さり気なく生徒会まで案内してくれているこちらの方は、あの、天のお面をつけた人である

「あ、自己紹介してないな！俺は天童透や！ロボロって呼ばれとるから気軽に呼んでな！放送委員会の委員長やで！！」

『……あー、元気ですね。』

豪快に笑ったあと、｢で、あんさんの名前は？｣と聞かれたので、渋々答えた

『……AAです。一応、花梨の妹です』

「んふふ、それ知ってる。よく聞くで」

思わず眉を顰める。どうせろくなこと言ってないんだろう。

「美人で、可愛くて、頭良くて、運動もできて、ピアノも弾けて、絵も上手だって」

「彼女に持ってないもんは無いから、姉として恥ずかしい、……やって。ほんまなん？」

『だったら、良かったですけどね』

姉は、私に友達が沢山いると思っている

友達の数はいても、質が違いすぎる。愛の質も違いすぎる。

『……あ、着きましたね。生徒会室。行きましょう。』

少し眉を下げて、何かを含んだ笑みで、その場を無理やり終わらせた。

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ほんとに天から舞い降りた天使みたいな

日光なんて知らないような真っ白な肌に、触れたら溶けそうな長めの黒髪をハーフアップにして

キャラメルを極限まで煮詰めて、甘ったるくしたような瞳を持つ彼女は

花梨から聞くに、人生に何一つ不自由なことなんてない、と言われても仕方がないほど完璧な性格をしているらしい。

そんな訳ないだろうと、花梨の方が可愛いと。

みんなで話すと、彼女はほんとうに嬉しそうに笑うから。

どうせ嘘だと思った。花梨が構って欲しくて、そう言ったんだと思った。俺たちは、花梨の妹には会わないから、と。

そしたら、彼女は俺らの学校に来て、。

大先生が「ごっつ可愛ええ子見つけたわ！！」なんて言うもんだから、写真を見てみればあら不思議。

胸がきゅっとなって、どくどくとうるさくて

うわー、これが一目惚れなのかなって。思った

そしたら、花梨が小さく悲鳴をあげて、顔を青くするもんだから

写真よりも、花梨を見ると、自分の妹だという

ほんとに、よくできた外見だ。これで完璧少女だとなると、彼氏のひとりやふたり、いるんだろうな。

ちょっと残念だな、なんて思う自分が嫌だった

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文字数。まだ続きます