鳥籠 (ページ4)

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やっと始業式が終わったかと思えば、今度はなにやら学校についてのプリント配布があるらしい

早く帰らせて欲しいな、と思いながら窓の外を眺めると、姉さんと生徒会の人？が歩いていた

在校生はもう帰れるの？いいなぁ。

隣の生徒会の人？は赤いニット帽に、赤茶色のサラサラボブに豚のピンを付けている

凄くオーバーオールが似合う人だ。向日葵って感じ。

姉さんがふんわり微笑むと、向日葵さんは顔を熟れたリンゴ色に染めて、顔を逸らしていた

それをみて姉さんは気遣う振りをしている

あれは確信犯だな。「え、どうしたの？顔赤いよ！」とか言ってんだろうな

てか姉さん天然タラシ風を装ってるのか。似合ってないなぁ。

本当はキャラ作ってますよって言ってやりたい。私が言えることじゃないけど。

「………… って、オーイ」

「Aさーん、話聞いてたー？？」

『……ぁ、聞いてないです』

「もー！！もっかい言うよ？？？」

ぷりぷり可愛く怒るのは担任の猿山先生

体育の先生らしく、ジャージを着ていて、笛をぶら下げている

青のニット帽が良く似合う。…………この学校校内で帽子かぶるの好きなの？？？

「なので！生徒会はすっごくイケメンが多くて入りたいと思うけど、推薦なんだよねー、そうそう入れないよｗ」

「俺としてはもっと人欲しいんだけどねー、なんか生徒会長がダメだってさ。先生の意見却下するの凄くね？権力持ちすぎだろｗ」

ちょこちょこ笑いが起きながら楽しく先生が説明してくれていたらしい。ちゃんと聞いてればよかったかな

ウーン、先生の話的に、生徒会に入るには推薦なのか、……

じゃあ入るのはちょっと厳しめ？なんて考えていると、先生の声で考えが遮断された

「あ、Aさんは推薦来てるよ、生徒会の。」

『…………………………………は？』

「やっぱ美人だからかな？？ってかAさんって花梨の妹でしょ？AさんじゃわかんなくなっちゃうからAって呼ぶね。いいよね？」

『……はぁ』

色々頭が追いつかない。先生距離の詰め方馬鹿だろ。

でも生徒会に入れるのはラッキー、とは思う

ま、姉さんには睨まれるんだろうなあ。

天然タラシ風の姉さんのキャラに対抗出来るキャラをつくらなきゃな、なんて考えていれば下校指示が出され、そのまま帰宅した

波乱の学校生活の始まり始まり。