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わたしは分かっていた。
わたしが探している九人の妖憑きが、ここにいる人たちだってことは。
他にも妖憑きがいるのか、なんて。カマをかけたこと、真都さんは気付いたみたいだった。
でも「いるんじゃないかな」ってことは、ここに置いておきたく無いって事なのかと思ったけど、「ここは情報が集まるから出て行くのは勿体無い」と言われて驚いた。
ここに、居てもいいと言うことなんだろうか。
『、、どうしたらいいの、、』
父上の遺言通り、朧に来たのはいいけれど、なんのためにここに来たのかも、どうして九人の妖憑きを探しているのかも分からないのに、この先どうしていく事が正解なのか分からない。
託された手紙を探そうにも、昨夜のようなことがあればまたここの人たちに迷惑がかかってしまうのは本意では無い。
自分がどこに向かってるのか、何をするべきなのか全く分からない。
答えなんて出るわけもなくて、わたしはまだ寝床に戻らずに暫くぼんやりと月を眺めていた。
雪乃屋の塀の上を、向井さんの妖であるハクタクが通り過ぎて、宮舘さんの妖のフリカムイが夜空を飛んでいた。
昨日まで見えていなかったモノが、今ははっきりと見えるようになって、今でも見えただけで動揺してしまう。
後ろを振り返るとマタタビはまだ眠いっていた。夜行性のはずだけどと思っていたけれど、きっとわたしが来た時からまともに眠らずに見守ってくれていたんだと思った。
わたしは寝床に戻ると、ぐっすりと眠ったままのマタタビに触れてみる。
『、、温かい、、』
柔らかくふわふわとした毛と共にマタタビの体温が伝わってくる。
すると寝ぼけているのかわたしの手にすり寄るように自分の頬を擦り付けてくるマタタビに、なんとも言えない感情になった。
枕元とは逆に寝ているマタタビに合わせて、掛け布団はそのままに枕だけ移動させて、マタタビの体温を感じながら、わたしはいつの間にか眠りについていた。
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スヒョン(プロフ) - m.mさん» コメントありがとうございます！頑張って編集した甲斐がありました。お話も随時更新していくので読んでくださると嬉しいです！ (9月7日 12時) (
レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
m.m - 今回の動画胸熱すぎました！何回もリピしてます！小説も動画も更新楽しみにしてます！ (9月6日 20時) (レス) id: c7ba4a52f7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - くみさん» くみさんコメントありがとうございます😊少しずつみんなの過去が明らかになってくるので読んでいただけると嬉しいです。 (6月12日 15時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！毎回楽しみに読ませて頂いております！皆さん悲しい過去を背負って生きてきたのですね｡･ﾟ･(ﾉ∀`)･ﾟ･｡ (6月11日 21時) (レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年6月8日 13時
