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逃がしてくれようとしてる、。
兄に駆け寄ろうとしたその時だった。
?「よくも父上をっ!!」
部屋の中に隠れていたのか。「父上」と言うことは、この城の姫君だろう。年端もいかぬ、子供だ。
いや、俺と同じくらいの年齢か、、
手には短剣が握られている。
父上を見ると「お前がやれ」と目で語っている。
短剣をこちらに向けたまま入ってくる姫
咄嗟に背負っている刀に手をかけるけど手が震えて刀が抜けない。
殺すのか?
俺が?
人を、殺めるのか、?
俺が?
この子を、、殺すのか?
、、俺が、?
気づくとその子は目の前まで来ていて「ダメだ。殺せない。やられる。」そう思った瞬間。
兄ちゃんが飛び出してその子を刺した。
城の姫「、、うっ、、」
その場に崩れ落ちるその子は虚な目を俺に向けた。
向井「兄ちゃんっ、」
兄「、、、行くぞ、まだ奥にいるはずだ。」
刺した刀はそのままに父上に背を向けて俺を逃す事を諦めてないのか奥の部屋へ行こうとする兄ちゃんの後を着いて行こうとしたけど
城の姫「っ許さないっ!!」
手に持ったままの短剣を俺の背中めがけて投げた。
兄「康二っ!!」
途端に視界が真っ暗になった。
兄ちゃんが俺を庇って目の前に立ったんだと理解した時には遅かった。
兄ちゃんはその場に倒れて真っ赤な物が畳に染みを作ってどんどん広がって行く。
俺は駆け寄って兄ちゃんを抱き寄せた。
向井「そんなっ、、兄ちゃん、、」
兄「、、、ごめんな、、康二、、許せ、」
向井「兄ちゃん、、駄目だよ、兄ちゃん!!」
兄ちゃんは俺の手を握ろうとして手を挙げる。俺もそれに応えて握ろうとするけど、兄の手は途中で力なく畳の上に落ちた。
向井「いやや、、兄ちゃんっ、、。なぁっ、おいっ!なんで返事しねぇんだよっ!!兄ちゃんっ!!」
父「馬鹿者が。」
父上の冷たい声が聞こえてくる。、
向井「父上、、兄ちゃんが、、」
父「置いていけ。城を出る。」
向井「、、え?」
父「お前には失望した。」
向井「自分の子が、、、死んだんですよ?」
父「だからどうした。」
向井「、、、どうしたって、」
父「情など持つからそう言うことになるのだ」
向井「それでも親ですかっ!」
父「何を言ってる。私の血が流れていると言うだけ。お前たちをわたしの子だと思ったことなど一度もない。」
冷たく言い放って去ろうとする父上の背中を見て今まで感じたことのない感情が込み上げて来て、どうにも堪えきれなくなった。
何かが、外れた音がした。
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スヒョン(プロフ) - m.mさん» コメントありがとうございます!頑張って編集した甲斐がありました。お話も随時更新していくので読んでくださると嬉しいです! (9月7日 12時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
m.m - 今回の動画胸熱すぎました!何回もリピしてます!小説も動画も更新楽しみにしてます! (9月6日 20時) (レス) id: c7ba4a52f7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - くみさん» くみさんコメントありがとうございます😊少しずつみんなの過去が明らかになってくるので読んでいただけると嬉しいです。 (6月12日 15時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います!毎回楽しみに読ませて頂いております!皆さん悲しい過去を背負って生きてきたのですね。・゚・(ノ∀`)・゚・。 (6月11日 21時) (レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スヒョン | 作成日時:2023年6月8日 13時