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藤原「康二、、あの時やろ。あん時から様子おかしかったやん、」
向井「、、やめろや。そんなんやないから。」
藤原「兄ちゃん死んでからやろ?俺気付いててん。誰もおらん方じっと見てたり、「嫌な気配がする」って独り言みたいにぼそっと言ったりしてたやん。俺、なんか見えてんのかなって、ずっと思ってたんやで?」
向井「、、もっと前からや、感じてたんは。物心ついた時からや。
でも、最近になって、それがどんどん濃くなって、煙みたいな、霧みたいな感じだったのが、はっきり見えるようになったんは、、確かに兄ちゃん死んでからやけど、」
安倍「それがきっかけになったんでしょうね。妖だって、自分が見えているのは分かります。それが分かれば、周りの人にも危害を及ぼす。今日みたいに。」
向井「じゃあ、こう言うことが今後もあるってことか?乱次みたいに、妖に殺される人がいるってこと?」
安倍「そうです。」
向井「そんな、、」
安倍「わたしに、あなた方を守る策があります。」
向井「策?」
安倍「わたしと共に来ませんか?あなたの様に妖が見えて、戦える人を集めて、妖を退治する精鋭部隊を作る計画が国を上げて進んでいます。
あなたが力を貸してくれるなら、あなたが守りたいその人たちを守ることができる。」
向井「守るって、どうやって、」
安倍「妖の入ることのできない特殊な結界を張った場所に、移り住んで貰うだけです。」
向井「、、悪いけど、信用できひん。」
安倍「その子の様に、妖が見えると言うだけで本人やその周りの人が犠牲になってもいいのですか?」
向井「、、、」
安倍「この日本だけでも、こう言った事案は数え切れないほどある。あなたの力を貸していただきたいのです。」
向井「けど、俺は歯も立たんかった、」
安倍「大丈夫。その部隊には、あなたの様に身体能力に優れていて妖が見えるようになったばかりの者が既に在籍しています。訓練さえ積めば、どんな妖でも倒せるようになる。」
向井「ほんまに、こいつら守ってくれるんやな?」
安倍「お約束しましょう」
向井「、、わかった。」
安倍と名乗るそいつの事は信用したわけではないけど、俺は兄ちゃんの言葉を思い出していた。
「誰かを守る、幸せにする手だ」って、
もし、本当に俺がそんなことができるなら、こいつらを守れるなら、俺はまた武器を手に取る。
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スヒョン(プロフ) - m.mさん» コメントありがとうございます!頑張って編集した甲斐がありました。お話も随時更新していくので読んでくださると嬉しいです! (9月7日 12時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
m.m - 今回の動画胸熱すぎました!何回もリピしてます!小説も動画も更新楽しみにしてます! (9月6日 20時) (レス) id: c7ba4a52f7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - くみさん» くみさんコメントありがとうございます😊少しずつみんなの過去が明らかになってくるので読んでいただけると嬉しいです。 (6月12日 15時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います!毎回楽しみに読ませて頂いております!皆さん悲しい過去を背負って生きてきたのですね。・゚・(ノ∀`)・゚・。 (6月11日 21時) (レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スヒョン | 作成日時:2023年6月8日 13時