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【白川side】
元々、一方的な恋だ。
二人の間に入る隙なんてない。そんな勇気もない。
振り向いてもらえるとも思ってない。
手が届くはずもない恋だ。
それでも、
先生「白川、悪いけど、朝日に英語教えてやってくれないか？放課後のちょっとの時間でいいんだ。」
白川「えっ、」
どんな顔をしていいか分からなかった。
諦めようと思っていたのに、そばに居たら諦めるどころかさらに好きになってしまうのは確実だった。
だから、断ろうと思っていた。
けど、もし、ほんの少しでも、わたしにもチャンスがあるなら、、
もし、少しでも、朝日くんと一緒にいられるなら、、
なんて
欲が出てしまったんだと思う。
白川「やります」
そう答えてしまった。
でも、直ぐに後悔することになる。
熱心な顔も、問題が解けて嬉しそうに笑う顔も、考え込んでいる顔も、「ありがとう」と笑いかけてくれる顔も、「また明日」と手を振ってくれるのも、見るたびに辛くなる。
どんどん好きになるのに、この気持ちは一方通行で、朝日くんに届くことは決してない。
決して、ないのに。
辛くてなって、勉強を休んだその日、朝日くんと百井さんの会話を聞きながら、ふと思う。
わたしは、二人の仲を、邪魔してるんじゃないか、と。
朝日くんだって、百井さんに勉強を教えてもらいたいかもしれない。
百井さんも朝日くんのことが好きかもしれない。
そういう噂もよく聞く。
わたしは、ただ、自分が朝日くんを好きだから、一緒にいたいから、少しでもそばにいたくて、少しでも見て欲しいなんて、そんな理由で、二人の邪魔をしているなら、、
最低だ。
白川「やっぱり、わたしじゃなくて、違う人から教わってもらった方がいいと思う。」
朝日「え？なんで？」
白川「うまく教えられてるか分からないし、朝日くんも、仲のいい人から教えてもらった方が気が楽だと思うんだよね、だから、、」
朝日「やっぱ、迷惑、、だったよね？」
白川「え？」
朝日「塾とか、自分の勉強もあるのに、ごめんね。先生には俺から言っとくから、」
そんなわけない。
わたしが、ただ、一緒に居たかっただけ。
わたしの、独りよがりで、我儘に、朝日くんを付き合わせてしまっただけなのに。
白川「、、、うん、」
そう答えるので精一杯だった。
これでもう、全て元通りだ。
なんでもない、クラスメイトに戻るんだ。
白川「っ、、」
梅雨の、いつもより冷たい空気が、鼻の奥をツンとさせた。
どんよりと重たい雨雲がまるでわたしのぐちゃぐちゃな心みたいだ。
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スヒョン(プロフ) - ゆみーるさん» ゆみーるさん、ありがとうございます！更新頑張ります！ (4月23日 3時) (
レス) @page49 id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみーる - 続き楽しみにしてます! (4月20日 23時) (レス) @page46 id: 9521a509ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2024年3月7日 0時
