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【白川side】回想




入学式の日。


一人で向かう学校の途中。


入試で通ったはずの道なのになぜかわたしは道に迷っていた。今考えれば「高校では友達ができるだろうか」とか「どんな人がいるんだろう」とか、今不安がっても仕方のないことばかり悶々と考えていたからかもしれない。

何より、新入生代表挨拶の緊張が大きかったのもあるかもしれない。


とりあえず、記憶を辿っていこうと止めていた足を動かした瞬間、



「そっちじゃないよ!」



後ろからそう呼び止められた。



白川「えっ?」


朝日「新入生、だよね?道に迷った?結構時間ギリギリだよ?」



黒髪の、背の高い男の子が息を切らしながら立っている。



白川「えっと、迷っちゃって、、」


朝日「俺も遅刻しそうなんだ!行こう!」


白川「へっ?」



わたしの手を取って、行こうとしていた道の反対側に向かって走り出した。



朝日「やばいっ!w 平気?足痛くなったら言って?ローファー走りにくいでしょ?」



振り返りながら走る彼はそう言って笑った。
学校に着くと、そのまま体育館に向かう。
出入り口には既に新入生が並んでいた。



先生「朝日!白川!」


朝日「はぁい!ここにいまーす!!」


先生「良かった、迷ったか、?」


白川「っすみません、」


先生「呼吸整えて、すぐに入場するから」


白川「はいっ、」


先生「朝日は一番前だからな、制服整えて、」


朝日「はーい」




クラス中の注目を浴びながら、先生に言われるがままに列に並んだ、入場し、無事に挨拶も終えた。
たぶん、全力疾走で登校したのが緊張を和らげてくれたのかもしれない。



朝日春、という名前の彼は、わたしとは真逆の人だと思った。名が体を表すとは、このことだと思う。
朝日のように眩しくて、春のように柔らかく優しい。

同じ道でも、春の桜で日々道が変わって見えるように、彼の表情は素直で真っ直ぐで、周りを明るくする。


ほんとに、わたしとは真逆の世界にいる人だ。



いつの間にか、目で追うようになってしまって、気になる存在になっていった。


でもある日、忘れ物を取りに行った教室の中で、聞いてしまった。



?「春くんのことが好きです。付き合ってください。」

朝日「ごめん。俺、好きな人いるから。」




好きな人、いるんだ。

直感的に、いつも一緒に登下校してるあの子のことなんだと思う。朝日くんみたいに明るくて可愛いい隣のクラスの子。

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スヒョン(プロフ) - ゆみーるさん» ゆみーるさん、ありがとうございます!更新頑張ります! (4月23日 3時) (レス) @page49 id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみーる - 続き楽しみにしてます! (4月20日 23時) (レス) @page46 id: 9521a509ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スヒョン | 作成日時:2024年3月7日 0時

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