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『お、おはようございます。もう起きてたんですね、』
佐久間「うん。どうして？」
『朝は苦手だと前に仰ってたので』
佐久間「あー、そうだねー、今日はなんか目が覚めたんだよ。でも翔太とかまだ寝てるでしょ」
『いえ、もう皆さん起きてます』
佐久間「へぇー、珍しいー、で、なんでここに？」
『起こして来てほしいと頼まれて』
佐久間「そっか、手間かけてごめんよ」
『いえ、そんな、』
佐久間「行こうか」
『はい』
なんだろう、なんか、変な感じがするのは私だけだろうか。違和感というか、不自然というか。
どうにも言葉に言い表せない突っかかりを押し殺しながら大介さんの後をついて行く。
『あ、そういえば、大介さん、』
佐久間「ん？」
『マタタビ見てませんか？』
佐久間「マタタビ？」
『今朝から姿が見えないんです、』
佐久間「そうなの？俺てっきりAのところにいるのかと思ってたんだけど」
『わたしもマタタビだと思ったんですけど、、』
佐久間「ん？」
『あ、いえ、なんでも、』
佐久間「まぁ、呑気で自由気ままな奴だからその内出てくるよ」
『そう、ですね、、』
佐久間「Aはゆっくり寝られたみたいだね、」
『えっ？』
佐久間「顔色がいい」
『そうですかね？』
佐久間「うん。」
大介さんは足を止めると、ふわりと笑って優しく頭を撫でてくれる。
突然のことにわたしもされるがままに突っ立ってしまっている。
まるで、大介さんがマタタビを撫でている時みたいだ。
『大介さん、？』
佐久間「あ、ごめんよ、なんだろうねぇ、今日はなんか、ふわふわして変な感じだ。」
そうだ。変な感じだ。夢の中にいるみたいな。
足が地につかないような感覚。
岩本「お、起きてたか、朝飯だぞ。」
佐久間「はいよ、」
『すぐ行きます』
この違和感を、誰かに言うべきだろうか。
でも、やっと起きたばかりなのに、また不安を煽るようなことはできればしたくない。
黙っておこう、わたしの勘違いかもしれないし。
佐久間「おう、蓮、真都、おはよう」
目黒「おはよう」
村上「おはよう、今日は早いね」
佐久間「ん、まぁね」
その時、鈴の音がどこからともなく聞こえてきた。
でも、周りにいる大介さん達には聞こえていないみたいだった。気のせいかな。
でも、
やっぱり、
なにかへんだ。
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2024年3月2日 22時
