「片想い？」 ページ48
ー
『ラウールside』
いつものように階段の踊り場での昼ごはん。
『ねぇ、ラウ』
ラウール「なに？」
『片想いって、なに？』
ラウール「ブフッ、」
頬張った唐揚げを吐き出しそうになった。
ボディガードの男の人を見上げると、ゆっくりと首を横に振っている。「俺は何も知らない」と言っているみたいだった。
ラウール「な、なんで？！」
『うーん、、いや、、』
ラウール「え、なに、？」
『もう、言っちゃうね、』
ラウール「え、、、うん、、」
まさか、、ジャニーズ事務所の誰かを、、好きに、？
『春からの恋愛ドラマに出ることになって、』
ラウール「へ？」
『で、片思いする役柄なんだけど、』
ラウール「ん？」
『片想いって、、どんなかなって、、』
ラウール「え？、、ちょっと待って、」
『なに？』
ラウール「ドラマ、出るって聞いてないけど」
『うん、今言った。キャスト公開されるの、明日だし。』
ラウール「あ、、そう、」
あっさりこう言うことを言ってしまうのが椎名なんだ。
てか、、
ラウール「おめでとう！！」
『ありがとう、、』
ラウール「だから最近事務所いなかったのか！みんな心配してたよ！」
『そうなの、？ごめん、』
ラウール「いや、いいけどさ。で、その、なんだっけ、片思い？」
『うん、わかんなくて。NGいっぱい出しちゃって、』
ラウール「そっか、、」
『周りが実力派の俳優さんばっかりだし、なんか、、』
ラウール「んー、、それはプレッシャーだね、」
『そうなの、、』
こうやって、素直に相談してくれるようになったのは、僕にとってはすごく嬉しかったりする。
ラウール「あ、相手の役は？」
『鈴鹿央士さん。』
ラウール「あ、知ってる！」
『みんな本当に有名な若手実力派って感じで、、』
ラウール「そっかぁ、、。どんな役なの？椎名と鈴鹿さんの役」
『えっと、わたしはクラスの委員長で、堅物で、真面目な感じ。鈴鹿さんが演じるのは爽やかで優しくて、柔らかい感じの役。』
ラウール「めっちゃいいね！、あ、じゃあさ、」
『ん？』
ラウール「佐久間くんと阿部ちゃんに相談してみたら？」
『え？なんで？』
ラウール「そのドラマって漫画原作でしょ？佐久間くん少女漫画とか詳しいし、役的に、阿部ちゃんっぽいから、なんか参考になるかも！」
『おぉ、、なるほど。』
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2024年1月16日 23時
