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『You side』



お母さんのお腹はかなり大きくなっていて驚いた。

久しぶりの家族団欒の時間はあっという間に過ぎて行って、わたしはホテルの一人の部屋にあるベッドに寝転んだ。


あぁ、そういえば、オーディション受けたときもホテルに泊まってたなぁ。絶対受からないって思ってたから勝手に落ち込んだりして。

あの時は、自分がジャニーズになっていることも、AGTに出ることも、全く想像してなかった。



『劇的過ぎるって、、』



この半年、まるで自分の人生じゃないみたいだった。


いきなり飛び込んだ芸能界という世界は、側から見えているような華やかで煌びやかで夢で溢れている世界じゃない。

普通に、普通の学生として生きられていた時とは違う。

周りの大人の目がまるで違う。

最初は「こんなものだ」と言い聞かせてていたけど、正直怖かった。その、異物を見るような、未知なものを見るような目線に肌がピリピリするような感覚に襲われた。

強くありたいのに、強くなりきれない自分が嫌いになったし、自分の目標を見失いそうになったこともあったけど、それでもここまで来た。



壁にかけられている明日着る衣装を見ながら、AGTのステージの上からの景色はどんなものなんだろうと想像する。

一人には広過ぎるステージ。

上の席まで人で埋め尽くされた客席。

目の前の審査員。

たくさんの照明と、カメラと、視線が私を見ている。



あんなに、たくさんの人の前で、明日わたしはパフォーマンスをするんだと、少し実感が湧いて身震いをした。

緊張というより、高揚、している。

恐怖より楽しみにしているのが自分でわかって、少し安心した。
大勢の人に見られながらステージでパフォーマンスする事を嫌いになっていなくてよかった。



『やば、早く寝よ、』



高揚感が胸を躍らせてなかなか寝付けない。



中学生の時は、眠れない時に家のベランダに出て音楽を聴きながら少しだけ体を動かすのが好きだったけど、今はできない。
身体を動かせていないから寝付けないのかもしれない。

動かしていない割に、たくさん食べたなぁ。

日本に帰ったら「太った」って言われてしまうだろうか、と少し考えた。



そんなことをうっすら考えて、いや、ラウはそんなこと言わないか、と。
何故か無意識にラウが頭をよぎった。



『、、友達ってこんな感じ、?』



AGT出たこと知ったら、ラウはどんな反応するかなぁ

ー【America's Got Talent】→←「AGT」



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作者名:スヒョン | 作成日時:2024年1月16日 23時

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