IDOL_3 (ページ12)

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『You side』

滝沢「椎名Aを知ってもらえるいい機会だから、しっかり企画練って行くぞ。」

『あのっ、企画案ならここに、』

スクールバックからクリアファイルに入った紙を慌てて取り出して滝沢さんに渡した。
ずっと考えていたのだ。どうしたら、世間がわたしをアイドルとして見てくれるようになるのか。

滝沢「はー、、やっぱパフォーマンス系が多いかぁ、。ん？これ何、AGTって、この端っこに書いてあるやつ」

『あっ！それは、、ただのメモっていうか、、』

山崎「あれじゃ無いですか？アメリカズゴットタレント！世界的に有名なオーディション番組ですね！」

山崎さんが笑顔で私に向かってそう言った。

『あ、、はい、』

滝沢「あぁ、、あれか、、出たいのか？」

『いや、その、、小さい頃からの憧れだったので、、それを見たのが、ダンス始めたきっかけだったから、、』

滝沢「なんでそんな自信なさげなんだよ」

『だって、それに出たら、ジャニーズじゃなくても良いって言われるじゃ無いですか。』

滝沢「まあな、」

やっぱり、、

山崎「でも、これって、良いきっかけじゃ無いですか？ジャニーズっていう名前を世界に知ってもらう、良いきっかけ！」

山崎さんがまたニコニコした笑顔でそう言った。

山崎「たしかに、椎名さん日本では完全アウェーですよね、ファンながらしたら、めっちゃ邪魔な存在ですし！w」

滝沢「はっきり言い過ぎ」

山崎「でも、世界は広いですよ、椎名さん。」

『え、』

山崎「あなたは既に、その世界の人に自分のパフォーマンスを見せて来たじゃ無いですか。
僕はね、あなたのパフォーマンスに惚れたんです。だからマネージャーに志願した。まぁ、誰もやりたがらなかったし。」

滝沢「だから、、余計なこと言うなよ、」

山崎「アイドルのファンってね、色んな人がいるんです。今椎名さんを叩いている人がいるように。」

『はぁ、、』

山崎「でも、ファンが離れない大きな魅力が、椎名さんにはありますよ。」

『え？』

山崎「パフォーマンスです。

　太ったり、痩せたり、イメージチェンジしたり、役作りや事務所の都合なんかで、容姿やイメージなんてものは簡単に変わる。それで「なんか違う」と離れて行く人もいるでしょう。でも、パフォーマンスはあなたにしか無い武器なんです。そのパフォーマンスに見せられてしまったら、簡単には離れられない。

　日本から、がダメなら、世界から見せてやれば良い。認めざるを得なくしてやりましょうよ。」