姫枠なんて聞いてないっ！ｰ2ｰ

「ライバルとプライド」 ページ29

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『白雪side』



白雪「どうしよう、追いかければ良かったかな。」


今から追いかけても迷子になるのは目に見えてる。

ここはじっとしておこう。


そう思った矢先、


？「あのー、すみません。

　 道を教えて欲しいんですけど。」


白雪「あ、はい。」


声をかけて来たのは、多分高校生くらいの男の人


？「引っ越して来たばっかりで

　 ちょっとよくわかんなくて。」


白雪「わたしも、方向音痴なので

　 頼りにならないと思いますけど、、」


？「そうですか、、

　 困ったな、スマホの充電も切れちゃったし、」



白雪「あ、スマホがあればいいなら、

　 わたしのスマホ使いますか？

　 一緒に行って、返してくださればいいので」



？「ほんとですか？！ありがとうございます！

　 実はめちゃくちゃ急ぎの用事で、

　 時間ギリギリなんですけど、

　 ここに行きたくて！」


手渡された紙には住所が書かれていて

スマホで入力すると「徒歩5分」と表記された


白雪「(徒歩5分ならすぐ帰って来れそう)」


一応深澤さんに一言送っとこう、

あとさっきの住所も一応、、


白雪「お待たせしました！」


その人にスマホを手渡して歩き出した


？「久しぶりに親友に会うんです」


って言われて、深澤さんとの話を思い出して


白雪「無事に会えると良いですね」


って、そんな話をしながら歩いてるけど、

10分経っても目的地にはつかない様子で


白雪「あのー、私が言うのもあれなんですけど、

　 道大丈夫そうですか？」


？「え？、、あぁ、大丈夫です。

　 もう着くんで。」


白雪「(なんだろ、一瞬、、)」


？「ここです、」


白雪「え、、」



着いた場所はとんでもない大豪邸で



白雪「あのっ、、あれ。？」


さっきまで一緒にいたはずの人は

周りにはいなくて



わたしはお城みたいな建物の玄関前に

ポツンと立っていた


白雪「(え？何かの状況、、

　 ていうかスマホ渡したまま、、)」


？「ねぇねぇ！こっちこっち！」


その人はいつの間にか建物の端っこにいて


？「早く！」


私を手招きしてる


白雪「いや、そうじゃなくて、スマホを、、」


そう言うけど、お構いなしで

追いかける私の先を進んでいってしまう


白雪「(なんなの！？もう！)」


建物の裏手側に来たわたしは、

ここに来たことを後悔した


ジェシー「久しぶり、雪ちゃん！」


田中「今日も可愛いね。

　 でも城麟の制服の方が似合いそう、」

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