. ページ48
ー「岩本」ー
向井「、、、そんなん、どうでもええわ。」
阿部「康二までっ、」
向井「ちゃうって、聞いてや。
意味とか、敵とか味方とか今はどうでもええやろ？あの子は心も体も疲弊しまくってんで？10歳から閉じ込められてたんなら、あの子にとってそっからと時が止まったまんまやのに、いきなり戦場みたいなところに放り込まれて、しかもその標的が自分で、訳もわからんまんま殺されかけて、縋るように俺たちに頼ってきたんやで？」
目黒「なんだよ急に、」
向井「俺にはわかる。理不尽に命を狙われて、目の前で大事な人たちが自分のために命を落としてく辛さが。
みんなやってそうやろ？」
渡辺「、、、同情しろって？」
向井「っそうやなくて、守らなあかんやろって！俺はもうあんなになんのは嫌やねんって！」
阿部「康二、」
渡辺「だからこそだろ！昔も今も、俺たちには守りたいものがある。失ったものがもう、戻らないことくらい俺にも分かってるよ！けどな、あんな思いをするのは二度と御免だ。せっかく前向いて生きてける場所があるのに、なんでまたこんな事に巻き込まれなきゃいけないんだよ！」
宮舘「翔太。分かるけど、一旦落ち着こう。」
渡辺「、、、わかってる、」
宮舘「、、俺も、翔太の言う通りだと思うよ。あの子が俺たちの過去に関わりがあるなら尚更、ここに置いておくべきじゃない。俺たちのためにも、あの子のためにもね。」
佐久間「っ待ってよ、ここを追い出したらあの子に行き場なんてないよ？！」
目黒「守ってくれんだろ、かぐやが。」
佐久間「えっ、、ほ、ほんとにそれでいいの？ほんとにこれでいいの？康二と俺以外みんなそう思ってるの？！あんなことがあったからこそ、あの子を助けるべきだとは思わないの？」
岩本「そう簡単に決められることじゃないだろ」
渡辺「いや、簡単だよ。俺らと朧に住むみんなの命か、あの子の命か、そういう話だろ？」
佐久間「違うよ！そうじゃない！あの時みたいに、守れたかもしれない命を、見殺しにするのかって聞いてんだっ！」
深澤「佐久間っ！冷静になれよ。はっきりしたことがわからないが今は、俺たちが仲間割れするべきじゃない。
翔太もだ。人の命なんて、天秤にかけられる物じゃないだろ。」
渡辺「、、、そんなの、理想論だろ。綺麗事だ。」
深澤「翔太、、」
翔太はそのまま一人で蔵を出ていった。佐久間は悔しそうに俯いてて、康二は今にも泣きそうな顔で俺たちに背を向けた。
岩本「、、戻ろう。仕事が始まる時間だ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
