「陰陽寮の異端児」 ページ34
ーAの記憶ー
小さい頃から、周りにいる人とは何かが違う事を幼いながらにも感じ取っていた。わたしに見えないものが、彼等には見えていたからだ。
物心ついた時にはそれは明らかなものになった。わたしより一年遅く生まれた安倍家の末裔である廉は私とよく遊んでくれていたけれど、たまに見えない何かと話をしていた。
廉「A、陰陽堂にある地下の祠分かる？」
『うん、近寄っちゃいけないって父上が言ってたよ？』
廉「そうやんな、俺も見た事ないねん。」
『おっきくなったら見れるかな？』
廉「そうやね、きっと。
A、今日は開眼の儀式やろ？頑張ってな？」
『、、うん。』
幼い頃から書物を読むことが好きだった私は「妖」というものの存在を知っていたけれど、一度も見ることは無かった。
「開眼の儀式」というのは、10歳になるまでに妖を見れない子供の目を強制的に覚醒させる儀式だった。周りの子がどんどん妖が見えるようになる中で、私だけがその兆候すらもないことに、家族はひどく心配していたし、珠雛院家の人達も冷たい目で見ていたし、友達は唯一廉だけだった。
廉「俺たちは、安倍家と珠雛院家の時期当主として、頑張っていこうな。」
『わたしに、できるかな、』
廉「大丈夫。きっと開眼して陰陽師として立派にやってけるよ」
けれど、開眼の儀式を始めた瞬間に、その夢は崩れ去った。
？「無理だ。この子には霊気が全く無い。」
陰陽師1「馬鹿な、そんなことがあり得るのか？」
陰陽師2「聞いたことがない。」
陰陽師1「そもそも、霊気のない人間なんているはずがない。」
陰陽師2「見えない人間でも少なからず持っているはずの霊気が全くないとは、、」
陰陽師1「前代未聞だぞ、」
陰陽師3「これは一体、、。」
わたしがこの儀式をするまで、開眼の儀式をするのは実に86年ぶり。86前に開眼の儀式をしたのは安倍唱星という男の子だったけれど、彼は安倍晴明に次ぐ陰陽師になって数々の偉業を残して亡くなった。
しかし安倍唱星が亡くなってからの5年ほど、陰陽寮ではどの家系も子宝に恵まれず、衰退の一途を辿るかに見えた。
中には、安倍唱星が退治した妖怪の怨念ではないかと噂する声もあった。
そんな時に産まれたのが、わたしだったのだ。
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Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
