3.耳元 ページ3
気持ちよさそうに寝ている姿を見ていて、つい手を伸ばしてしまった。
優しく撫でてやると少しもぞもぞとする彼女に、微笑みが溢れる。
…そうだ。
部屋から持ってきたブランケットをふわりと彼女に掛け、耳元に唇を寄せる。
「…あったかい?」
なんて、寝ている相手には聞こえるはずもないのに。
さて、私は部屋に戻るかな。
私は静かにフリースペースの扉を閉めた。
〈A side〉
夏油くんが出たのを確認すると、おずおずと起きる。
『…あったかい?』
やばいやばい、やばいって。
突然の状況に、いつも以上に語彙力を失う。
耳のめっちゃ近くで囁かれて、思わず声が出そうになった。
少し肩がビクついたがバレていないだろうか。
夏油くんが戻ってきた時に目が覚めたのだが、何だか気まずくて狸寝入りをかましていたのが失敗だった。
そっと耳に触るとまだ熱が冷めていなくて、彼に囁かれた感覚が呼び起こされる。
夏油くんは本当に優しい。
コーヒーもブランケットも、私は何も頼んでいないのに自分から持ってきてくれた。
この思いは絶対に打ち明けないつもりだったのに、今にも叫びそうな程気持ちの昂りを感じる。
「…大好きだよ、夏油くん」
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桜都葉(プロフ) - エーミールさん» 直ってます直ってます!!すいません、お手数おかけしてしまいまして…!!これからも、応援してますね!! (3月20日 22時) (レス) @page3 id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
エーミール(プロフ) - 桜都葉さん» イマイチ占ツクの名前設定について理解しておらず…只今設定し直しました!大丈夫ですかね…? (3月20日 21時) (レス) id: 7ca7fd7c36 (このIDを非表示/違反報告)
桜都葉(プロフ) - 勝手ながら、ご指摘させていただきます…!夢主の名前は、( )を付けて(名前)としないと、名前に変換されませんよ…!お話、すごく面白いです!更新楽しみにしてます! (3月20日 16時) (レス) @page3 id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - しろりんさん» ごめんなさい!私の確認不足でした…書き換えておきます><: (3月14日 17時) (レス) id: a0318775f1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - さしす組が高専の時はガラケーだから、PayPayのアプリは無いですよね? 😮´- (3月14日 17時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょん | 作成日時:2024年1月31日 15時