EP.81 ページ34
「…どこでそれを?」
ぴし、と空気が固まる。同時に頭上に浮かんでいたプレートの文字が「降谷零」から「バーボン」に変わった。えっそこ変わるの?待ってシリアス場面で新事実展開しないで。
「先週事故現場に行ったらジンに会いました。そこで両親が仕事仲間だと聞きましたよ」
死因は教えてくれなかったけどな!聞いとけばよかった。
バーボンは「ふむ、ジンが…」と1人で呟き出した。そこ考え込む所なん?
「ねえAくん、君の両親って組織の人間なの?」
「はい。故人ですが、ジンが知ってたので上層部にいたのかと思ってます。スコッチさん知りません?」
「え、あ、スコッチ?…多分、知らないと思う」
頭上のプレートは「諸伏景光」のままだった。スコッチにはならないのか…。
そう言えば写真が無いと分からないか。私はダッシュで仏壇に置いてあった両親(仮)の写真をかっさらってきた。
「これです」
「うーん…?見覚えは無いかな」
「そうですか。ありがとうございます」
じゃああとはバーボンに聞くまでですね!音もなく逃げようとしてて草。どれだけ言いたくないんだよ。
空中飛行ですいーっとバーボンの前に立ちふさがり(飛びふさがり?)、腕を組む。
「何故逃げようとしたんです?」
「げっ」
「あ〜悲しいな〜。知らない間に親が原因不明のまま死んじゃってるんだもんな〜。本当なんで教えてくれないのかね?俺悲しい〜〜」
ちら、とバーボンを見ると頭上のプレートは「降谷零」になっていた。戻るんかい。
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作者名:杉元 | 作成日時:2020年5月26日 14時