EP.71 ページ24
「__大体こんなところじゃな。それでお主に目をつけた我がここに呼んだという訳じゃ」
「へ、へぇ〜…」
まずいぞ。さっぱり分からん。
結局あれか?「ふっ、おもしれー女」的なあれか?ちょっとよく分かりません。
だがもう一度説明を求めても理解はできないだろうと思い、分かったような顔をしておいた。諦めも大事。
「異世界人は大抵上に神が付かねばならない。監視が必要だからじゃ。…それでお主、我の部下になる気はないか?」
「嫌です」
「なぬ?」
ストレートに言ってきたのには少し驚いたが、つまり四六時中誰かに見られるというわけで。それは個人的に嫌なところがある。あと誰かの下につきたくない。働きたくない。
そんなことを伝えると、おっさんは困ったように笑った。
「ぬぅ…なら仕方あるまい。お主のことは諦めよう」
やったぜ。
「じゃが、時折監視はさせてもらうぞ。我らの作った世界を壊されたら敵わん」
結局見張るんかい。という突っ込みを飲み込み大人しく返事をする。
が、その声は出ず、代わりに視界が黒く染まった。
「もうお主に用はない。突然呼んで悪かったな。帰っていいぞ」
「はァ!!?」
おおお落ちる!落ちてる!私はころころ転がるおむすびか!
てかくっさ!腐った魚みたいな臭いするんだけど誰かここに刺身でも捨てた!?
結局言いたいこともろくに言えぬまま、私は神との会話を終えた。横暴だ…。
…彼岸はどうして異世界移動できるんだろう。
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作者名:杉元 | 作成日時:2020年5月26日 14時