EP.50 ページ3
「やっべーたけー!!」
「うわああああ!?」
私は、風だ!
急降下してすぐにチート発動させて空を飛ぶ。勿論透明化済みだ。そしてお姫様抱っこされる萩原さん。
「Aちゃん!降ろして!!」
「おっと今離したら確実に落ちるけどいいんですかね?」
「あっ」
嘘だろ気づいてなかったのかよ。それにしても顔がいい。さっきからそればっかりでごめん。でも顔がいい。
ふわふわと適当に飛んでいると、萩原さんは落ち着いてきたらしく私に声をかけた。
「ねえ、Aちゃん。これは何?」
「見ての通り、空を飛んでおるよ。一般ピーポーには見られないように細工してあるけど」
「どうやって、そんなことが」
「俺チートなんでね!」
そしてドヤ。その痛々しい子を見るような顔やめて心が痛い。
「…7年後」
「ん?」
「7年後、もし俺のことを覚えてたら会いに来てください。その時は全部話すんで」
わかったよ、と返事をされたが顔は分かってないんだよな。顔がいい。
ちなみに今話さないのはどうせ他の人にも同じ説明するだろうし何回もするの面倒だから一括でやっちゃおう!と言うやつです。自分勝手ですまぬ。
ゆっくり地上に舞い降りた私達は木陰に隠れていた。いやお友達のところ行かせてもいいんだけどさ、なんかあの、友達泣いてません…?
「ありゃりゃ、泣かせちゃった?」
「早く行ってあげなよ」
いいか、親しい人の死は辛いんだぞ。まじで。
生前は平和すぎてひいばあちゃんも長生きマンだったけど推しは死にました。何故?
「Aちゃんもおいでよ」
「俺はいい。まだやることがあるから」
空中散歩長すぎたせいか時間があとちょっとだけなんだよね。ノープランすぎてびっくり。
「…そっか。Aちゃん、ありがとうね!」
「フッ、ウン…」
顔のいい方から満面の笑み頂きましたー!顔がいい!
これでミッション1完了。無事萩原研二を救いました!
にしても爆弾仕掛けた奴は絶許。あの人捕まったっけ?覚えてないから蹴散らそうかな。
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作者名:杉元 | 作成日時:2020年5月26日 14時