佐野妹は白濱彼女。 Part4

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Hayato Side

次の日、憂鬱ながらもジムに向かう





結局告白なんてできなかった





ジムには死にそうな顔でスピナーを漕ぐ亜嵐くんがいた





Aと玲於もいた





俺は事情聴取をしに行こうとか言って玲於を誘った





亜嵐くんはいつの間にか移動していて、代わりにAがスピナーを漕いでいた





亜嵐くんはその斜め後ろでタオルで汗を拭き取っていた





「あぁーらぁーんーくぅーんー？」





平然を装って、亜嵐くんの名前を呼んで見る





いつもの俺だったら、こうだったかな？





変じゃなかったかな？





「なに」





ぶっきらぼうに言って顔を上げる





「昨日言ってたことって本当？」





すかさず玲於が聞いた





「……俺、なんか変なこと言った？」





うわ、覚えてないのかよ





「まじ、か……」





玲於がポツリと言う





その顔はひどく暗かった





……Aは、亜嵐くんが好きなのだろうか





「はっ！？ガチで言ってる！？」





俺も驚いたような声を上げる





『……なにしてんの？』





聞こえた声は、愛しい、俺がずっと求めている声だった





「いやぁ、A」





玲於が気まずそうに言った





「亜嵐くん昨日のこと覚えてないって……」





『あっ、そうなの』





そのときの傷ついたAの顔は、今でも忘れられない

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