佐野妹は白濱彼女。 Part5

ベタベタ ページ26

「起きろ」





亜嵐に起こされたある日の午前4時





『なんで、』





「出かけるよ」





『は〜、だる』





せっかくの休みなのに





「暖かい格好しろよ」





『うん』





まだ目も半開きの状態で、それでも一応はおしゃれな服を探す





「おしゃれしてんじゃん」





『亜嵐こそ』





玄関出た瞬間に手を繋いでくれる亜嵐





なに、可愛い





そのまま喋りながら歩いてついたのは海だった





『えっ、なんで海！寒い』





「お前がGENETALKで言ってたんじゃん」





ああ、そっか





そういえば龍友くんと隼も、この放送聞いて2人でベタベタしてそうとか言ってた





私の、海辺で手を繋ぎながらっていう理想のデート、叶えてくれたんだ





そう思うとにやけてくる





階段に腰掛けて、2人でまた喋る





こんな時間がすごく好きだったりする





いつまで亜嵐と喋れるんだろうとか、いつまで亜嵐の隣にいれるんだろうとか、たまに思うけど





そんなの、関係ないよね





今を、全力で楽しむ
ただそれだけ





それから人がぼちぼち出てきたときに、 次 いこう って立ち上がった亜嵐





一度家の帰った亜嵐は、なぜか引き出しにしまっていた高校時代の制服を取り出した





『えっ、何事』





私がいうとニヤリと笑った亜嵐





「これきて」





『え、制服プレイとかやだよ』





「ばかじゃねえの」





久しぶりの制服





制服に合わせて、メイクと髪型とピアスを変えて玄関に行くと亜嵐がいた





前髪があって、なんていうか、GTOとも違うし、セブンデイズリポートとも違うし、ひるなかの流星とも違う髪型





そう、涙のMVみたいな感じ





「行くぞ」





ってまた手を差し出す亜嵐





さあ、次はどこに連れてってくれるのでしょうか

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す