【twst】ファム・ファタル【男主】 (ページ4)

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I wanted to be born a life without lies. ページ4

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ぼうっと、白い天井を見つめる午前四時。未だ朝日は姿を見せず、月光の淡い光が窓から注いでいる。電灯の消えた部屋は薄暗く、夏の終わりの生ぬるい水蒸気をよく含んだ空気で満ちていた。窓は開いている、風はない。今日も一睡もできずに、薬を体内に流し込んだことだけを思い出して、また昨日を当たり前に生きたことへの罪悪感と不毛さを噛みしめる。なんで生きているんだ？と100数年＿とりあえず今世だけならば＿毎日のようにぐるぐる考えるものの、解決策は見つからず。昨日の昼に張り付けた笑顔とともに飲み込んだスープの味を思い出して吐き気がこみ上げる。

擬態することはそう簡単ではない。食糧と生活するなんて正気では到底できっこない。

きっと、僕を知る人は僕が人間に恋い焦がれているんだと知れば卒倒し、正気を疑われるだろう、あまつさえ人間と生活するという地獄のような生活をしているというのに。

輸血パックをちうちう吸い上げる。朱殷の液体は喉に貼りつかず、噛んでも味がしない昼餉のスープなんかとは違う。それはそれは甘美で、もう一世紀も前に口にした人間の餌の味なんか全く覚えていない僕にはそれが一番の快楽で、欲求を満たすものだった。「だって、十年前に食べた食べ物の味なんてそうそう覚えていないでしょう？」その十倍。

結局は生きて行く為の手段が吸血であっただけで、他に何も手段がない。それが事実だっただけだ。

僕は後ろめたさを悲しく背負って生きているのだ。きっと、ダムにはわからないだろうといつも思っている。同様に、ダムも僕たちが分からないのだろう。それさえも、憶測にすぎないのだが。

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今日も歌を歌う。
人間らしく歌を歌う。