頼むから見てくれ。ニート6人を飼う男が『彼氏ぶる姿』を 4

第75話　死ぬぞ。落ち着け ページ15

マリアside



YG「…………鍋の…蓋だ」
マリア「ふっ…笑」



あたしを押し倒してるのにｗｗｗｗ
真面目な顔してｗｗｗｗ
『鍋の蓋』とか言うもんだからｗｗｗｗ



YG「………」
マリア「おっ…すいません……」



ジッ…とあたしの顔を見下ろしてくるユンギ
最初怒ってるのかと思ったけど違う



無念の…瞳…







マリア「………ユギたん(ぎゅっ)」







それに気づいたらもっと笑けてきたもんだから
抱き着いて誤魔化したった

やめてほんと…
笑かさないで…


もう…
ばかっ…




YG「……マリア」
マリア「！？」



ぎゅーっと抱きしめ返してきたユンギ
彼のぬくもりが凄く伝わって…







YG「……ちょっと旅に出てくる」
マリア「ヤメテアナターーーーーーーッ！！！！！！！！」







ふらっふらしながら立ち上がったユンギ
そう言えば風邪ひいとるコイツ！！！！！！！！



マリア「やめて！！！やめてアナタ！！！！そんなことしたって何も解決しないわ！！！！」
YG「やめろ離せっ！！！！…俺は行く。俺はいかなきゃいけねーんだよ！！！！」
マリア「まず風邪ひいてるでしょ大人しくしてて！！！！」
YG「…風邪………」
マリア「う、うわっ！！！！」


『風邪』という単語で
自分が置かれてる状況を理解したらしい

いっきにヘタレこんでもたれかかってきた


マリア「も…もお〜っ！！！！」
YG「ごめん…」


よれよれのユンギをベッドに放り込んだあたしは
壁に立てかけてあったプラスチックのバットを手に持った



YG「おい」
マリア「よ、よし…。これがあれば何人でも殺…」
YG「おい！マリア」
マリア「これでこうっ…え？なに」



振り返るとユンギが物凄くつらそうな顔をして横目で見てきた




YG「生きて…帰って来いよ」
マリア「死んできま〜〜〜〜〜〜〜〜ッす！！！！(泣)(泣)(泣)」




怖い！！！！
誰がいるの怖い！！！！

でもあたしがいかなきゃ！！！！



部屋を飛び出して一気に一階に下りた





マリア「誰！！！！！！！！」






シーン…






廊下にも…



マリア「…いない」



共同スペースにも…



マリア「…いない」




となれば音の発生源であるキッチンしか…
ない…



ゆっくりとキッチンに近づいたあたし


心を落ち着かせて…
呼吸を落ち着かせて…


キッチンを覗いた









マリア「…………あ、あなたは…」

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