【HQ】菅原君、止めて下さい。

菅原君、4 ページ5

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最近授業中、菅原君は必ずと言って良いほど何かしてくる気がする。

昨日なんて何回消しゴムを奪われたことか……


そう思っていたけど今日は何もされていない。やけに大人しいなと思い隣を見る。



「うおっ……！？びっくりした……え、何。もしかしてずっと見てた？」

「うん」


全然気づかなかった……というか怖いなそれは。



「……それで思ったんだけどさ、七瀬さんって横顔美人だよね」

「ッはぁ？えっ、何いきなり」

「いや、綺麗だなーって思って。あぁ、俺の事は気にしないで良いから」

「……わかった」



引き続き授業に専念しようとする。
けど1度気づいたものというのは、そう簡単には注意を反らせない。


止めてと言わなかった私も悪いけど、菅原君も菅原君だ。

だって、ジロジロ見られたら恥ずかしいじゃん。





【授業中に見つめてくるの、止めて下さい】





仕方がない。菅原君には悪いけどやろう。

私は彼の方を向き、額にデコピンをした。


「いでっ……！」

「はぁ、見すぎ」



少し可哀想だとも思ったけど、普段色々やられているんだから、これくらいはきっと神様も許してくださるだろう。

まぁ、少なくとも私は菅原君の唖然としている顔が見られたので大満足だった。


再び前を向き授業を聞く。

次こそ集中できそうな気がする。



ただ、チラッと横を見た時の菅原君の顔が真っ赤だったから、怒らせてしまったかもしれないと少し心配になった。


授業が終わった後に聞いてみたら全力で否定されたから良かったけど。

ならどうしてあんなに赤かったのか……謎だ。





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