菅原君、12 ページ13
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掃除当番が割り当たっていたのは昨日で最後。なのに帰宅部の私が残っているのはクラスメイトから不審がられて誤魔化すのに苦労しつつも、何とかやり過ごした。
誰もいない教室に1人ポツンと座る私。
いつもの騒がしさがまるで嘘みたいだ。
男バレの部活終了時間って何時だっけ、なんて考えながら時計を見つめ続けていると気づかないうちに私は睡魔にやられていたらしく、そこからの記憶は一切ない。
私が起きたのは、空がすっかり茜色に染まった頃。
むくりと体を起こし、欠伸を1つ。
時計を見るとかなりの時間が経っていたものの、菅原君はいない。
単に部活がまだ終わっていないのか、それとも帰ってしまったのか。
……いや、彼の事だ。きっと来てくれる。
流れていく雲を眺めていると、教室の戸が開く音が聞こえた。
「……ずっと待ってたのか?」
そこにいたのは、驚いた顔をした菅原君が。
良かった、帰ってなかったみたいで。
「待ってたよ。呼んでおいて帰る訳にもいかないでしょ?」
「……寝てた?」
「エッ。何でわかって……」
「顔に跡ついてるから」
「エッ!?」
それはさすがに恥ずかしい……!
顔をペタペタ触って確認するも、どの辺りかわからず焦る私。
「……っ、はははっ!!」
そして大声で笑う菅原君。
「ちょっ、別に笑わなくてもっ」
「いや、だって七瀬さんやっぱり面白くてッ!ふははっ!」
「もー……」
あ、この感じ________いつもと一緒だ。
なぜかはわからないけど、凄く安心する自分がいた。
「……今日はごめんな。確かに俺、いつもと違ってたかも」
「まぁ、いつも通りでは無かったよね……。
どうして?何か私したっけ?」
「七瀬さんは悪くないんだ。
……俺が勝手に嫉妬しただけで」
シット?
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マカロン(プロフ) - 千尋さん» ありがとうございます!この小説もいよいよ終盤に差し掛かっていますが、可愛いスガさんは安定の予定です。 (2018年3月25日 21時) (レス) id: cde88332f9 (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - スガさんかわゆい(*´ч`*)これからもかわいいスガさんを楽しみにしてます!これからも頑張ってくださいヾ(゚▽゚*)>フレー!!フレー!!<(*゚▽゚)ツ (2018年3月25日 21時) (レス) id: 0733cf80bf (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - チアニートさん» 楽しんでもらえているのなら良かったです(o^^o)更新頑張りますね!コメントありがとうございます。 (2018年3月16日 23時) (レス) id: cde88332f9 (このIDを非表示/違反報告)
チアニート - 凄く楽しく読ませていただいてきます!!スガさん好きなので嬉しいです!!これからも更新頑張って下さい!! (2018年3月16日 21時) (レス) id: c16991c6b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マカロン | 作成日時:2018年3月14日 20時