桜の境界 2 (ページ36)

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金属がぶつかり合う音が響く

俺は室内で戦略を考えることの方が多いし、あまり戦闘向きではない

対して佐久間は小柄な体を活かしてすばしっこく動き、時折り体術を使いながら戦っている

当然俺の方が押されるわけで

『ぐっ…』

『あべちゃんは、動くより考える派でしょ？俺には勝てないよ』

『はぁはぁ……うっ…わかってる、そんなこと』

自分の使ってた武器は遠くに飛ばされてしまった

佐久間に剣を向けられ、もう為す術がなくなる

力の差は歴然で、完全に俺の負けだ

『早く、とどめさしてよ』

『……っ…………』

迷わないでよ

そんな泣きそうな顔で見ないでよ

俺の覚悟が、揺らいでしまうから

早く

『敵に情けはかけちゃダメだよ…おねがい、佐久間の手で、終わらせて…？』

早く

『…っ……うぁぁああああああああ！！！！』

終わりにしよう