桜の境界 2 (ページ35)

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もう、覚悟を決めるしかないのだろう

『佐久間、俺たちは敵同士だから、こうするしかないんだよ……』

『あべちゃん…』

『…俺には、命に変えても守らなければいけない主人がいるんだ』

もしかしたら、照なら、

この世界を変えてくれるかもしれない

いつか俺に語ってくれた夢

彼もまた境界のない世界を望んでいる

今はお父様に抑制されているけど、照には指導力も、実現するという強い意思もある

もう、俺に残る希望は彼しかいないから

たとえ俺が消えたとしても、その希望の種を残したい

今は佐久間と戦う運命で、幸せな未来を望むことはできないのかもしれない

それでも

ずっと遠い、遥か先の未来

もし、また佐久間と出会えるなら

佐久間と触れ合って、その温もりを感じられるのなら

俺は、この運命を

受け入れるよ