塩顔王子（仮）2

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自分の用事を済ませてそのまま帰ろうとするこーじを引き留めて歩き出す


ふっかと遊ぶ予定だった、なんて嘘までついて何してんだ俺…


まだ一緒にいたくて思わずこんなこと言っちゃったから、行き先なんてなんてもちろん決めていない


とりあえずたくさんお店があって色々選択肢がある場所へ行く


kj「ここ、俺初めて来た！学校から歩ける距離にこんなとこあるんやなぁ」


物珍しそうに目をキラキラさせながらいろんなところを見ている


俺の周りのやつなんてしょっちゅうここに来てるから、こんな反応が新鮮で笑ってしまう


「ふはっ、はしゃぎすぎだろ。放課後こういうとこで遊ばねーの？」


kj「来やへんよ。しょっぴーが初めてやで！何やかんやあってあんまり遊んでへんのよ」


しかも慣れない環境でウロウロするのはまだ怖くて涼太の店ぐらいしかいかないらしい


照とかと行けばいいのにな


…俺が初めて、か


ちょっとした優越感


学校違うし、時間合わないから俺たちは基本的にカフェでしか会わない


頻繁に会えるわけじゃないから初めてなんて少ないわけで


こんな些細なことで嬉しくなるなんて単純すぎる

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