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「……」
皆撃墜して死んでいったのに俺だけ生き残った
エンジンの不調とは言え知覧に戻ると上官に怒鳴られた
"なんで生きて帰って来た、さっさと死んでこい"と
俺は凄い悔やんだ
俺も切島達と一緒に空へ散りたかった
それと同時に怒りも覚えた
こいつらは切島や他の人達が死んでなんとも思わないのか？
こいつらには一人一人にちゃんと家庭があって家族があるんだ
もしも生き残ったのが俺じゃなくて違うやつだったとしても同じことを言うんだろうか
目頭が熱くなるが必死にこらえた
なんで俺が生き残ったんだ
もし俺じゃなくて切島が生き残ってたらAちゃんに会えたかもしれないのに
それから俺は今できることを考えた
そしてふと思い出す
___もし俺が死んだ時は…上鳴、お前に頼みてぇな__
あいつは確かにああ言った
今思うと俺への遺言なのかもしんねぇ
俺がAちゃんのところに行こう
そして遺書とスケッチブックと写真を渡そう
きっと俺が生き残った理由はこのためなんだ
そう思ったら即動いた。
途中あいつの好きな"ひまわり"をみつける
___戻るときにひまわりでも持って帰るかな___
「ちゃんと渡してやるからな」
おれは一番大きな向日葵を切った
______________
「俺、そろそろ失礼します
ありがとうございました」
笑歩君の頭を撫で
これからの日本を頼んだぞ、と心の中でいうと
俺は向日葵を持って家を出た
Aちゃんどこに行ったんだろう
とりあえず歩いてみると遠くから泣き声混じりに鋭児郎さん、と何度も呼ぶ声が聞こえて来た
そんな声に胸が痛む
声が聞こえる方に歩いていくと蹲っているAちゃんを見つけた
俺は彼女の横にしゃがんだ
______________
どうして私と笑歩を置いて行ってしまったんですか
あなたの笑顔をもう見れない
もう触れることだって出来ん
頭の中で鋭児郎さんの笑顔を思い浮かべてはまた泣きそうになる
「よいしょ、
ここは空気が上手いなぁ」
横を見ると私の横には上鳴さんが座っとった
泣き顔を見られまいと急いで涙を拭く
「ほうですかねぇ」
「おう、こんな自然に包まれた場所来んの久々だなぁ
俺達のいた所は空気がまずくてな、そりゃあガソリンとか色々扱うから仕方ないけどさ」
それから上鳴さんは何かを思い出したかのように
「あ、そうだ」と言って向日葵を出した
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桜井直（なお）(プロフ) - 続きです。戦争の事をよく知らない人たちにも、広めたほうがいいなと思うような作品でした。大好きで大切な作品になりました。 (2023年2月4日 11時) (
レス) id: f84b7d123d (このIDを非表示/違反報告)
桜井直（なお）(プロフ) - 今、小学校の社会の歴史で原爆のところを勉強しています。そのときは、日本が負けたとか大勢の死者が出たなど、しか教えれられなかったのですが、この作品を見たら、戦争って悲しいくて悲惨なんだなって思いました。この作品に出会えてうれしいです。 (2023年2月4日 10時) (レス) id: f84b7d123d (このIDを非表示/違反報告)
瞳子 - この小説で戦争の悲惨さを改めて感じることができました。今の社会では、戦争を行ってしまうのも仕方がないという考え方もありますが、やはり戦争は行いたくないですね。この作品を投稿していただきありがとうございます。私の大好きな作品になりました。 (2023年1月26日 16時) (レス) @page31 id: 81e852d89e (このIDを非表示/違反報告)
未麟 - なんだか戦争を見てきたようでびっくりしました。それと同時に、私たちがこんなに笑って過ごせているのはかつての人の努力のおかげなのだと感じて、言葉にできない思いでいっぱいです。この作品を世に出していただきありがとうございます。 (2020年7月31日 21時) (レス) id: d440222276 (このIDを非表示/違反報告)
ﾏﾌﾕ - アスパらがすさん、このお話を作ってくれてありがとうございます。今の時代は平和となっておりますが、昔はこんな風に愛する人をそして愛する人の御友人が亡くなるといことかが当たり前でしたのね。今では考えられませんが、こんなにいい作品をありがとうございます。 (2019年2月22日 23時) (レス) id: a3f8b2e990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アスパらがす | 作成日時：2018年8月15日 1時
