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ごめんなさい。ごめんなさい。
わたし、間違ってた。
これがテストなら赤点落第だ。
全部わたしの主観だけで決めつけていた。周りの皆が、大勢の人が口を揃えて同じ事をいうから、それが正しい答えなのだと信じて疑わなかった。
大事なのは、志麻せんぱいの気持ちなのに、それを無視して周りに流されてしまっていた。
あぁ、これだから、わたしはだめなんだ。
「ごめんなさい、…ごめ、」
「そんなに謝んないで。俺のほうが謝らなきゃ……」
気づかなくてごめん。知らなくてごめんね。
優しい手がわたしの頭を撫でる。その後、「Aちゃんは、どうしたい？」と聞いてくれた。
わたしは、
望んでいいなら、志麻せんぱいとお話がしたい。
ここ数日、ほんの少し志麻せんぱいと離れた生活が息苦しいと感じてしまったから。
望んでいいのなら、志麻せんぱいともっと仲良くなりたい。
放課後、スイーツを食べに行くのだってわたしがいい。
望んでもいいのなら、周りの意見を無視して自分の好きなようにしたい。
言われた通りに生きるんじゃなくて。言われた通りに動くんじゃなくて。
望んでも、いいのなら。
頭の中で浮かび上がった言葉は、言葉を覚えたての子どもが使うような喋り方で口から出る。
一緒がいい。
一人は、やだ。
……たすけて。
そこまで話すと志麻せんぱいは今までのなかで一番優しく抱きしめた。その温もりにまた涙して、今日もまた目が腫れちゃうななんて思った。
「話してくれて、ありがとう」
「っ……」
「信じて。……俺は、Aちゃんと仲良くなりたい。他の誰からなんと言われたって俺が仲良くしたいんだよ」
抱きしめるのをやめた志麻せんぱいと視線がぶつかる。眼鏡の奥にある真っ直ぐで強い瞳はわたしを逃がしてはくれない。でも、それでいい。それがいい。
「だから胸張って友達だって思って欲しい」
その言葉に、うん。うん。と首を縦に動かす。
嬉しい。友達の正しい作り方なんて小学校でも習わないのに、面と向かってこう言われるとすごく嬉しいものだ。
友達。
その響きがなんだか嬉しくて笑みがこぼれる。
少しくすぐったくて、でも嬉しくて。
自分の中で強くなれた気がした。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月4日 23時) (
レス) @page20 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 続編待ってました。前回もドキドキしましたが、今回は切なくてキュンキュンしっぱなしです！更新楽しみです！！ (2021年10月4日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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