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「で？しまくんは？」
「え」
「まーしぃ、スキあり！」
「あ、ちょっ、」
「どれどれ点数はーー？」
何点かな〜なんて言いながら坂田は俺のテスト用紙を引っ張って名前の横に書かれた数字を見る。ルンルン気分だった坂田の表情が一気に虚無になる瞬間、俺は見逃さなかった。
「何点やったん？」
「74点という曖昧な数字で反応が困る」
「悪かったなぁ！」
平均点よりちょっと下。
本当に勉強に集中出来ていない証拠だと分かってはいるのだが、Aちゃんのせいにすると酷いし、最低だ。
これは自分の努力不足。
そうなんだけど、坂田よりは点数良かったから。俺。
「まーしぃにしては悪くない？」
「いや。あんま集中出来なかったっていうか」
「珍しいなぁ」
「集中出来ないような事があったとか……？」
「まあ」
「……」
ある。
……あった。
寧ろ現在進行形である。
うらたさんとセンラがチラッと顔を見合わせるその表情は全てを察しているようで、察しているからこそ、どう話を切り出そうか迷っているように見えた。
「もしかして、あの後輩ちゃんのこと考えて集中出来なかったりしてー！まあ、まーしぃに限ってそんな、こ、と……」
「……」
「…………」
「………………」
じーーっと漫画やアニメだったらそんな字幕が付いてきそうな3人の視線にだんだんと顔が赤くなるのが自分でも分かる。
図星だ。
やばい、そんな分かりやすかった？
いや、隠すつもりじゃなかったから感情が出てたんだと思うけど、3人が考えているようなことは考えてないと思うし……！
「いやっ、そ、ういうわけじゃ……！」
「しまくんって、可愛いとこあるよねー」
「んー！よちよち〜！！」
「よちよち〜〜！！」
恥ずかしさを紛らわすように笑って誤魔化せば、3人はテストの結果そっちのけで「で？で？？」と恋愛話の進展を聞きたがる。やっぱり年頃の男女というのはこういう恋の話に盛り上がるもので誰もが甘酸っぱい青春を送りたいと思っているものだ。
「なに！？何がきっかけ？」
「いや、顔かわいいし、いい子だし……。それに、スイーツ食べてる時の顔がすごい可愛くって、キラキラしてて、」
「ほーほーほぉー！」
「美味しそうに食べてる女の子ってかわいいよなぁ」
そうなんだよね。いつも緊張しているAちゃんがスイーツを前にした時だけ顔が緩んで幸せそうな空気を身に纏う時、もう、いくらでも奢ってあげちゃう。的な思考になるのだ。
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月4日 23時) (
レス) @page20 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 続編待ってました。前回もドキドキしましたが、今回は切なくてキュンキュンしっぱなしです！更新楽しみです！！ (2021年10月4日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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