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「それより、ずっとそのままなの？」
「え？」
「あっ……！す、すみません、志麻せんぱい。ご迷惑を……」
「あ、いや、全然……！」
保健室に来てからそういえばずっとこの体制だったことを忘れていた。ゆっくりとAちゃんの脚を地面に下ろせば、急に距離をとる彼女。「あ、あありがとう、ございます」なんてちょっと照れた声でお礼を言っていた。
「あー……、変えの制服ないけど、ジャージ持ってる？」
「いえ…。今日は体育がないので」
「ふーん……。なら、志麻くんの貸してあげて」
「えっ！？」
「今日二年確か次の授業体育でしょ？」
なんで知ってるんだ。
なんて思ったけれどこの人もこう見えて教員だ。全クラスの授業を把握するように机の近くに時間割表がかけてある。
そしてこう突然言い出したのはきっとAちゃんの下着が見えたからだろう。直ぐに目を逸らしては不自然だと思ったのか、それとも単純に観察したのかは分からないが、この人は絶対に見た。
つーか、後者だったら絶対に許さない。
アウト。
教師として、人として最低だ。
「でも、せんぱいは授業が……」
「サボればいいんじゃない？」
「ああ、まあ、確かに」
「え……、(そんな簡単に授業ってサボっていいものなの……？)」
サボっていいのならばダルい体育の授業はサボりたい。
それにどうせ今日はバレーのはずだし、動くと女子たちがうるさい……。
それならば都合のいい理由で休みたいと思っていたところだ。
けど……。
「教師がサボっていいなんて言っていいわけ？」
「俺もやることあるし、ここ。誰か見てて欲しいんだよね」
「……」
「どうする？」
全て俺が出す答えを知っているのに、聞いてくる感じ。
本当にいい性格をしてるよなと思う。
どうするかなんて、もう決まってる。
「Aちゃん、ちょっと待ってて。直ぐジャージ取ってくるから」
「え、あ、いや、」
「はい、これタオル。制服は帰り着て帰れるように洗濯だけしてあげるよ」
「え、え……？あ、ありがとうございます……？？」
じゃあ。と揃いたくもないそらる先生とハモり保健室にAちゃん残して二人して出ていった。
俺は教室に。
そして、そらる先生はきっと。
うらたさんや坂田、センラが対処しているであろうプールへと。教師にしか下せない罰を与えに行くのだ。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月4日 23時) (
レス) @page20 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 続編待ってました。前回もドキドキしましたが、今回は切なくてキュンキュンしっぱなしです！更新楽しみです！！ (2021年10月4日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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