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「まだ学校来てたんだ」
「メンタル強…。私なら絶対休むんだけど」
もう慣れてしまった陰口。
これって、なれるものだっけ。
いや、違うな。
慣れた方が楽だと思ってしまったから無理に薬を塗っているんだ。痛みに気づかないように、敏感にならないように自分で自分を守っているのだ。
数日前に出来た足の怪我と同じように、痛くないと思い込む。少しでも鈍感になれば私生活に支障がないと感じたからだ。
痛くない。
痛くない。
そう思い込んで薬を塗っているはずなのに、思えば思うほど痛くなる。なんなんだろう、この現象は。どうすれば消えるんだろう。
終わらせたら、…いいのかな。
「っ、」
「あ、ごめぇ〜ん」
廊下を通り過ぎる際にぶつかってきた女の子。怪我した足の方をわざと蹴られてしまい、その拍子に筆箱を派手に落としてしまった。
ズキンと、治りかけの傷が開くような気がした。
閉じ込めていた何かが崩れていくような気がしたの。
「ちょっと、今のはひどくない？」
「えぇー？いいじゃんいいじゃーん」
きっかけは志麻せんぱいと話初めてから。
ちがう。
……わたしが彼に振られたから。
ちがう。
彼と、付き合ったから…？
ちがう、
ちがう。
わたしが…、物事を上手くこなせないから。
人より劣ってるから。
だから、その中で悪目立ちしちゃって釘を刺されてるんだ。
釘より小さい針かもしれない。
ぷすり。
ぷすり。
貫通するように、穴を広げるように、刺されてる気がする。
あ……。なんで、なんで、わたし…。
「大丈夫？」
少し落ち着いた低い声。ハスキーがかった女の子の声にハッとしてその子を見つめる。咄嗟に出てきた言葉は「あ……、うん」と煮え切らない返事だった。
確か同じクラスの子だ。
話したことはないけれど、眼鏡をかけたその子は落ちた筆箱の中身をしゃがんで拾ってくれた。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (12月4日 23時) (
レス) @page20 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 続編待ってました。前回もドキドキしましたが、今回は切なくてキュンキュンしっぱなしです！更新楽しみです！！ (2021年10月4日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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