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四限目終了合図のチャイムの後、クラスのみんなが移動し始める。仲のいい子の少人数で集まって弁当を広げ、中には購買に行って限定のパン目当てに廊下を走ってる。
「ご飯食べよ〜！」
「ね、さっきの板書途中出来てなくて、誰かノート見せてくれぇ〜」
「あ、うらたん。おれの見る？」
坂田、うらたさん、センラの三人がわらわらと俺のところに集まってくる。
理由は単純に4人の席の中で一番集まりやすい場所だから。
「みたーい。今パッと写していー？」
「うん。いいよ」
「あれ？まーしぃ今日パン？」
「母さん寝坊して弁当間に合わなかったんだよね」
今朝コンビニに寄った時、新商品と赤いシールが貼ってあるパンを二、三個買った。カレーパンとサンドイッチ、コロッケパンをそういえば買ったんだったっけな…と思いながら机の上に並べた。
「そんだけで足りる？なんか、あげよっか」
「いいよいいよ」
「あ、まーしぃ、玉子焼き一個あげる〜」
はいっと坂田が弁当の蓋に玉子焼きを乗せる。
「え、マジ？めっちゃ嬉しいんだけど！」
「さかた家の玉子焼きって甘めだよねぇ」
「そー。結構砂糖入れてるらしい」
たまに貰う坂田の玉子焼きは色が少々茶色で焦げがついてるところがあるが、甘くておいしい。ラッキーなんて思いながらそのまま食べようとしていたらセンラが声をかけてきた。
「そのコロッケパンに挟んだら美味しそうちゃう？」
「え、絶対美味いやつ」
「坂田っ、のーせてっ！」
「よっしゃー！」
直ぐにコロッケパンの袋を開けて、坂田の方にパンを渡す。箸で上手に挟んだそのパンはさっきよりも美味しそうだった。
「いただきマース！……ん！めっちゃ美味いだけど」
「え、おれも今度しよー」
「おいおい。それだと俺の玉子焼き毎回一個消えるじゃねーか！いいけどさっ！！」
毎日くだらない事で笑える日常。
ただ3人と馬鹿をやるような日常に退屈なんて言葉は無かった。
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