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早く終われと言う気持ちが広がった。昼食を取ったあとの体育は少し憂鬱だけれど、まだ球技だったから良かったかもしれない。
これが持久走だとか、マラソンだったりしたら、絶対お腹が苦しくなってたもん。
クラスの皆でバレーコートの準備をしている中、わたしはボール出しをしていた。特に決まった役割分担はないけれど、大体が仲良い子と一緒に集まって準備をしてる。昼休み後の体育は少しダラっとしてて、少し準備が遅れてる。
……早く準備終わらせなきゃ…。
「A！危ない！」
「へ……」
望ちゃんの声が体育館に響いて、声の方を振り返るとバレーの支柱がわたしの方を目掛けて落ちてきた。
その瞬間物事が全部スローモーションに見えて、手を離した女の子二人は焦った様子もなく嘲笑ってるように見えた。
「っ…、」
ガシャンと大きな音を立てて支柱が床に落ちる。寸前の所で避けたから良かったものの、足首を少し打ち付けてしまった。
「！花折さん、大丈夫？？」
「ぁ…、だいじょ、……っ」
「あざになってる……、先生がおぶって行くから、じっとしててね」
「ごめんなさ……、」
「気にしないの」
担任の先生でもあり、体育の教師でもある矢野先生はわたしの足の怪我を見るなり、お姫様抱っこをしてくれた。
重くないかな、迷惑かけてごめんなさい…。
全ての事が自分のせいに見えてくる。
痛い……。足より、心が痛い……。
大丈夫…、大丈夫……。だいじょうぶだから。
「ポールは重いから、最低でも四人で持つように。準備を進めてて」
「先生…！私もついて行きます！」
「ありがとう。じゃあ、花折さんの荷物を持ってきてもらっていいかな？」
「はい！」
クラスの全員に見つめられる中、矢野先生と望ちゃんはわたしを保健室へと連れていってくれた。
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