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……同じクラスの人かな。
仲良さそう。
最近LINEとか良くしてるけど、わたし、志麻せんぱいの時間を奪ってたりしてないかな……、
引き際を見失って居るのかもしれない。電話で一方的に別れを告げられたような女だ。それほど彼につまらない想いをさせていたのだろう。だから別れた。志麻せんぱいも別れを言えないだけでわたしが引き止めてしまっているんだ。
止まった足に下を向きそうになる視線。その時パチリと志麻せんぱいの向かい側に座るうらたぬきせんぱいと目が合った。
「あ、まーしぃ！あの子。Aちゃんじゃない？」
「え、あ！ホントだ！」
「！」
こっちにくる……。
くるりと振り返ってわたしを視界に入れた瞬間、ニコッと眼鏡の奥で笑う志麻せんぱい。少し八重歯が見えてあどけないいつものせんぱいは女の子の先輩達と会話中だったというのにこちらに走ってきた。
「Aちゃん！昨日ぶり〜……って購買のパン？」
「あ…、えっと……。お弁当忘れちゃって」
「そんなドジしちゃったの？結構抜けてるとこあるんだ、かわいい〜」
「かっ……！」
その瞬間ボンッと顔から火が出そうなほど熱くなった気がする。前々から思っていた事だが志麻せんぱいはストレートに言葉を伝えてくる。それが嫌だと言う訳では無いけれど、「かわいい」なんて日常的に言われ慣れてないわたしには免疫力が無さすぎて照れてしまう。
これは、お世辞……。
これはお世辞…。
志麻せんぱい程のイケメンなら普段から言い慣れているような言葉なのだろう。だからいちいち真に受けたりなんかしたらダメ。そもそも、この「かわいい」はちょっとバカにしたような意味が込められているかもしれないし…。真正面から受け取ったらこっちが負けだ。
「……」
「ちょっと志麻くーん。後輩ちゃんからかって遊んだらダメだよ〜」
「えっ」
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