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そうセンラに言われて思い返す。初めて出会った時、Aちゃんは彼氏に振られて一人人気のない所で泣いていた。それをたまたま見つけて、そこからの付き合い。
そういや、彼氏と別れたばっかだし、まだ凹んでるとか……？
有り得る…。
今までそういう話あんまり触れない方がいいのかもって思って遠ざけてたけど、本当は俺と話してるだけで元彼のこと思い出してたり……？？
それを思い出しただけで辛いとか、…まさか、そういう感じ……？
今まで遠回しにしていた行動がもしかしたらAちゃんにとって辛い過去や思い出を引っ張ってくることになっているのかもしれない。
知らず知らずのうちに傷つけてしまっていたのかな……。
「どうすればいい！？」
「えぇー…、どうすればいいって…。まあ、LINEだけじゃなくて普段から話してたら仲良くなるんじゃない？」
友達になるにしても、LINEだけの関係とか不便でしょ。しまくんが『仲良く』なりたいなら、それだけの行動を取らんと何も得られないよ。とすごく至極真っ当な事を言われる。
確かに、今何が原因でAちゃんが距離を置いているのかは分からない。さっき考えついたよな事かもしれないし、単純にAちゃんはまだ俺に慣れて居ないのかもしれない。
普段から、仲良く……。
こういう時決まった人としか付き合ってこなかった俺にとっては考えるだけで難関だった。そもそも三人と仲良くなったのだって正直思い出せない……。なんなら初めは苦手な分類だった気がするのに、いつの間にか仲良くなってた。
それが何をきっかけに？と問われたら答えに詰まってしまう。時間が解決してくれた…？いや、確か……、向こうに仲良くしたいっていう気持ちがあったから、俺も心を開いた訳で、俺から何かした訳じゃない。
…………あれ？これって詰みじゃ。
「じゃあ、そろそろおれ日誌届けに行くから〜」
「あ、うん！ありがとう！」
でも、心を開いてもらった嬉しさは多分他の三人よりも知ってる。なら、俺は俺のやり方でAちゃんに近づきたいな。
休憩終わり！そう意気込んで体育館へと向かった。
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