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あぁ、こういう煩わしいのあんまり好きじゃない。
書いては消して。考えて、また書いて。
そうこうしている間に自分の降りる駅へと到着してしまう。
「あれ？しまくん？何してんの？」
「え、あ！センラ！」
駅のホームから改札口に向かう途中でセンラと出会う。別におかしな話ではなくて、同じ地区に住む俺とセンラは予定が会えばこうして二人で並んで帰っている。調度いいし、センラがなんて返すか参考程度に聞いてみようと口を開いた時だった。
「今日そういえばしまくん、ケーキ食べてきたんだっけ？」
「え、うん」
「美味しかったー？」
「めっちゃ美味しかったけど…」
へ〜〜。なんて意味ありげに笑うセンラ。昼休みにAちゃんが教室に帰った後、「なんだったん？」と坂田が質問したのに対して「放課後スイパラ行くことになった」と告げれば「手が早い」だの「最近の男の子は〜〜っ！」なんてふざけ半分の言葉を返されていたのを思い出した。
「あの子とはなんにもなかったの？」
「なんにもって…。別にそういう関係じゃ……。センラさん、顔が怖いですぅー」
「だって！まーしぃばっかりずるいじゃないかーー！！」
「何坂田みたいな事言ってんの。センラだって告白されたんでしょ」
「一回ね！！！一回だから！！！しまくんは一回の前に『週に』が付くくらいしょっちゅうですけど？」
「何が違うかホンマ、意味わからんわー」と愚痴を零すセンラ。そういえば前にクラスの女子が掃除時間中に「センラ君ってイケメンだけどちょっと胡散臭さ出てるくない？」「わかるぅ。なんかナルシスト的な？」「友達でいる分はいいよね〜」と辛口な意見を言っていたのを思い出した。
確かに顔は整ってるし、高身長だけど、坂田と馬鹿しているイメージが女の子の中では強いのか初見でキャーキャー言われるけど「あ、こういう人なんだ」ってちょっと距離を置かれることが多いらしい。そこが良いとこだと思っているが、女の子には反応がイマイチだったのだろう。
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