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鋭い目付きでモブを睨みつけたうらたぬき。ここで主人公の好印象なんかを狙って来た日には乙女ゲームがギャルゲーへと変身してしまう所だった。
少々迫力に欠ける演技ではあったがAにあった違和感は消え去った。
──でも…本編と内容が違うのは何故？──
それもそのはず。不良の中身がうらたぬきだからである。前世歌い手。たぬきを連れた歌い手。声優業と並行して、両立してやっている歌い手だからである。
──！ もしかして私が今朝の選択肢で一番上の『大丈夫！』を選んでしまったから！？──
違う。
そうではない。
──だとしたら、セーブをしておくんだった…
！！
ゲームの内容と少し違うから、戸惑ってしまったんだ…！！──
完全に今朝のシーンの選択肢で分岐が始まっていると解釈しているがあれはどれを選んでもルートは一本だ。強いて言うなら母親の反応が変わるだけだった。が、セーブ機能を思い出したのはいい事だ。Aはとりあえず今のシーンを一番上のファイルにセーブし物語を続ける。
Aの知っている話ならば、不良から殴られそうになる生徒をかばいうらたぬきを説教するというシーンに入るのだが。
──この人、全然胸ぐら掴まねぇな…。
こちとら、選択肢がないと喋れねぇんだよ！！
どうでもいい。
話が最悪繋がってなくてもいい……！！
とりあえず、そのモブの胸ぐらを掴め！！！
なんかー、ほら、そのモブもさ、可哀想じゃん！！
胸ぐら掴んであげないと……！！！──
思考は一切分からないが、確かに何かアクションを起こさなければこれ以上話は進まない。
どうする、うらたぬき。
今、ここで前世を生かすべきでは無いのか。
いや、何も行かせない。
きっと不良だった時期なんて一切ない。無理だ。詰みだ。早くもこのゲーム終わるんじゃないか…？
そう思った時うらたぬきは行動を起こした。
「ちっ」
ガタンと席を立ちそのまま、まっすぐ教室のドアまで歩いていく。
──えっ！？ちょ、え！？！？
帰っちゃうの！？！？──
ご丁寧に舌打ちをしたうらたぬきは教室を出てそのまま帰ろうとしていた。このままここに居てもボロが出てしまう。そうなる前に残りの三人。言わば攻略対象に転生した他の歌い手と合流したかったのだ。
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みにとまと - 面白いです！！執筆頑張ってください！ (2021年1月5日 10時) (
レス) id: 66218cf3c4 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - 村人Aさん» はい。語尾カタカナにしたのはわざとです。この後のお話でなぜカタカナかを説明する予定でした。紛らわしいことしてすみません。 (2021年1月4日 14時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
村人A(プロフ) - まふくんの『構うんですカ』の語尾がカタカナなのはわわざとですか、？ (2021年1月4日 14時) (レス) id: 9ed63526ef (このIDを非表示/違反報告)
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