＊ ページ42
･
「あ、やば。そろそろ僕行かなきゃ。じゃあ、後でね！」
集合のアナウンスにとなりの坂田。は急いで持ち場へと戻る。Aも委員会で放送テントの場所へ行かなければならなかったが、エンと離れるのはどうしても嫌だった。
「わっ、……Aちゃん、どうしたの？」
「離れたくなくなっちゃって……」
──あわよくば家に連れ去りたい的な！？？？──
「もう。Aちゃんったら〜」
傍から見れば完全に百合。レズ。GIRLS LOVEであるが、この世界はなんとびっくり乙女ゲーム。なのにこの展開があるなんて、奥さんお得ですよ。と商売を開きたくなるほどエンの抱き心地は良かった。
──はぁーーーーー。この胸に住みたい。──
口が裂けても言えないが、ぎゅっとエンの膨らんだ胸に顔を埋めるA。これがもしおじさんだったら完全に変態確定だが、女の子(美少女)だからこれが許される。
周りのモブギャラリーも「仲いいね〜」なんて言ってるくらいでそのほか全く怪しまれていない。
──だからどんなにやましい気持ちがあってもこれは、合法！！！！！！
なんの問題もなし！！！！！！──
大問題である。
「あれ、Aちゃん？」
「え」
ふと声をかけられて思わず声が出る。声そのものはそらるのものなのだが確かに昨日までは『森 A』と呼んでいたのに。
──なんで、いきなり……？？──
「まだこんな所に居たんだね。そろそろ委員で集まるから、急いでね」
そう言ってテントの方へと向かうそらる。パチパチと数回瞬きをした後によく考えればここにはモブではあるが一応人がいる。モブではあるが。
──そっか。外ズラはいい設定だったもんね……！──
天下の生徒会長様が女嫌いだなんて学園の生徒たちは知らない。今にこりと微笑んだのもAのことをちゃん付けで呼んだのもA自身にアピールした訳ではなく、周りに不審に思われないようにする為だと考えたのだ。
──結構喜んでたな……。主人公ちゃん。──
だが、そらるは違った。選択肢など存在しない攻略対象達は自由に発言できる。そのせいで、少しでも意識をしてもらおうとあえて名前で呼んでみたのだ。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 141人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みにとまと - 面白いです！！執筆頑張ってください！ (2021年1月5日 10時) (
レス) id: 66218cf3c4 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - 村人Aさん» はい。語尾カタカナにしたのはわざとです。この後のお話でなぜカタカナかを説明する予定でした。紛らわしいことしてすみません。 (2021年1月4日 14時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
村人A(プロフ) - まふくんの『構うんですカ』の語尾がカタカナなのはわわざとですか、？ (2021年1月4日 14時) (レス) id: 9ed63526ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
