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「それで、話というのは？」
「あぁ、実は生徒会も忙しくてね。人手が足りないんだ」
「そうなんですか」
「見知った顔は君しかいなくてね。良かったら手伝いをして欲しいな、なんて」
どういう風の吹き回しだとセンラともう一人の男子生徒は顔を見合わせた。というのも何故そらるがこうしてペラペラと体育祭の話が出来るかと言うと、今日の朝生徒会室に来た時にホッチキスで止められていた紙に書いてあったのだ。
【あなたと主人公が急接近!】
体育祭で実行委員の仕事を一緒にすれば
あなたと主人公との関係性が一気に近づく!?
なんてまるで雑誌のよくある副題みたいな文章に本来なら興味はないが、なんせここは乙女ゲームの世界。彼女を落とさなければ話は進まない。
言わば乙女ゲームの教科書のような物に力を借りて放課後までの時間、暗記をして全て覚えたのだ。
──これで彼女が俺を好きになれば、早く元の世界に帰れるし、他の三人の悔しそうな顔も見れる。
計画通り。──
【攻略ミッション】
そらるのお手伝いをする?
〈好感度:+10〉
▽Yes ▽No
Aの目の前に選択肢が現れる。ちょっと久しぶりで驚いたが、好感度の数字を見てそれどころじゃなくなった。
──好感度、+10！？
これだとなんかよくわかんないけど、上がった二人に追い付ける……！！
でもぉ…、そらるは一回攻略したしな…。
あーーー！！あと一人が気になるんだよぉぉぉ！！
断る……？でも、+10だし……。──
悩み続けるA。この場合否定をすれば好感度はマイナスになってしまうのか少し気がかりだったのだ。慎重に選ばなくてはいけない。ここで一度セーブをしたAは思い切ってボタンを押した。
▼Yes
「わたしで良ければお願いします」
「うん。ありがとう」
──よし、来た！同じミッションでうらた君の時は断ったけど、俺の時は断らないと言うことは今プレイをしている主人公ちゃんは少なくともうらた君よりは俺の方が好感度が高いはず…！！──
いや、そんなことはない。実質Aが一番初めに攻略クリアをしたのはうらたぬきなのだからそれはない。Aが釣られたのは明らかに大量にプラスになる好感度だ。
──これで他の三人に勝って、絶対俺が惚れさせる…！！──
目標が出来たそらるは心做しかにこにこと微笑んでいたがAにとっては何か企んでいるようにしか見えなかった。
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みにとまと - 面白いです！！執筆頑張ってください！ (2021年1月5日 10時) (
レス) id: 66218cf3c4 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - 村人Aさん» はい。語尾カタカナにしたのはわざとです。この後のお話でなぜカタカナかを説明する予定でした。紛らわしいことしてすみません。 (2021年1月4日 14時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
村人A(プロフ) - まふくんの『構うんですカ』の語尾がカタカナなのはわわざとですか、？ (2021年1月4日 14時) (レス) id: 9ed63526ef (このIDを非表示/違反報告)
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