【ツイステ】Guilty7【短編集】 (ページ10)

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◆Ruggie ページ10

【花蜜】
［ラギー × 暴食姫］

「……腹減った」

朝御飯を食べたばかりだと言うのにお腹が減ってしまうのは、先程飛行術で体力を使いすぎたからであろう。次の授業までも少し時間があるので、売店にでも行こうかとも思ったが、財布を寮に置いてきてしまった。

「あれ？こんな所で何してるんスか～？」
「……ラギー、なんか持ってる？」
「なんかって……。またお腹好かせちゃったんスか？」

うん。そう。なんて簡潔に伝えればポケットを探ってくれるラギー。しかしアメのひとつも入っていなかったようだ。

「あ、そういえば花の蜜吸ったら、意外と美味しいッスよ」

プチッとピンク色の花を摘んで渡される。口頭でやり方だけを説明されて、言われた通りに花を咥える。
こんな、感じ……？初めてに戸惑う彼女は好きの効果も合って可愛くて…。顔がじわじわ赤くなるのがラギーにはわかった。

「……ラギー？」
「あーっ、あってるッスよ！も～～」

自分の可愛さになんてまるで興味もなくて、ラギーが恋で悩んでいるのなんか知らない彼女。「……おいしい」と自覚なしのお姫様に負けっぱなしだなと感じる。