【ツイステ】Guilty7【短編集】 (ページ46)

今日:14 hit、昨日:10 hit、合計:34,861 hit

◆ ページ46

聞き入れてくれたのはアナタが初めてだよ。と言う少女はいきなり立ち上がりワンピースの裾を持ち上げ始めた。

「へ！？はっ！？」

ドサドサと服の中から落ちてくるのは種類が様々なサイフ。あの殴られている状態で周りの奴らから全て盗んだものだと少女はいう。

「……半分あげる」
「シシシッ！アンタ、やるッスね～。んじゃオレからもお返しで！」

対等に分け与えるのがハイエナのルールみたいなものだ。至極当然な事なのに世界はまだそうでは無いならずる賢く、対応できるように生きていかなければならない。

────────…

「……ラギー。お昼食べよ」

あれから運あってナイトレイブンカレッジに選ばれたオレたち二人は同じ寮へと進んだ。

彼女は姫として。
オレは寮長の一番近い位置に。

「今日は何取ってきたんスか？」
「……ハンバーガーと、フライドポテト。あと、デザート。そっちは？」
「レオナさんのお昼のついでにスパゲッティとチキン貰ったッスよ～」

全てをシェアしながら強かに底辺で愚者の隙が出来る頃合いを見定める。

「……それじゃあ、今日も」

手を合わせて食事にありつける事を感謝する。

自分が一番だと信じて疑わない彼らに己の力でねじ伏せられる絶望のユニーク魔法を手に入れた彼女。それを知るのはオレしかいない。

いつかハイエナでも夢が見れるように。

「喰える事に感謝して」
「……生きてる事に感謝して」
「「いただきます」」

馬鹿にした愚か者を従わせる『魔法』を使おう。

────────…
お得意の魔法でダメージ受けちゃって、
身体が言うこと効かなくなるなんて、
「「そんなのあたし/オレたち知らないなぁ」」

姫がハイエナだったらラギーくんの良きパートナーでいて欲しい……。