@わかれましょう。 ルスに恋する彼女 ※閲覧注意 ページ36
置いていた荷物をまとめて、リュックのチャックを閉める。置き忘れはきっとないしあっても彼女は取りには帰らないのだろう。
「…ルス、…あのね」
今にも泣き出しそうな彼女に精一杯笑って見せる。
「ん？どした？」
「…ごめんね、」
「ごめんって…そんな泣きそうな顔で言われても」
つい先程まで涙を流していた彼女はまだうっすら目の周りが赤く、水の膜が張っている。
別れてください。
そう言ったのは彼女の方からだった。お互いに話しあいをした結果が今の状況だが、俺はその展開をひっくり返せるのなら、今すぐにでもやり直したい。
「別れるの、やめる？」
そう問いかけても首を縦には振ってくれなくて。そっか、なんて言葉を返す。
「二人で沢山話し合った結果じゃん」
「…うん、」
「俺は、戻れるなら戻したいけど、Aは違うんでしょ？」
嘘でもいいから、違うと言って欲しくて。首を縦に振って欲しくて。願いを込めてそう問いかけるけど、彼女の意思が変わることはなかった。
「っ、もう慰めてもやれないんだからさ、泣き止んで」
それとも、最後に泣き止ませてあげた方がいい？
なんて。嘘を述べる。最後になんかしたくない。俺が隣で、ずっと居るって約束したのに。
「…そうだね。ルスと別れるんだから、しっかりしなきゃ」
「………、」
「ね、ルス。この二年間、すごく幸せだったよ」
なら、離れなきゃいいのに。荷物なんか全部出して、いつもみたいにテレビ見ればいいのに。
「…ありがと、ルス」
ずるい。ずるいよ。
そうやっていっつも自分の意見曲げないんだから。思い込みが激しいのもいい加減にしてよ。
「なら、最後にぎゅーする？」
「………」
「それとも、」
「ううん、…したら、きっと別れずらくなっちゃうよ」
なってよ。ならいっそ。
別れるなんて決断、しないでよ。
二人が並ぶには小さな玄関で、彼女が荷物を持ち直した。別れの合図は分かりやすくて、彼女の意思は荷物に現れてる。
……何を、どう言えば、間に合ったのかな。
「バイバイ、ルス」
「…ばいばい、A」
酷く凍える冬がきた。
ふたつずつあった日常品がかける部屋。
白いモヤが彼女を消した。
連れてかないで。
愛しているから。
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こんぺいとう。(プロフ) - ☆Mercury☆さん» ありがとうございます！私、ついに師匠になったのですね！！分かりました！頑張ります！！ (2020年2月29日 22時) (
レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
☆Mercury☆(プロフ) - ふえー！！めっちゃ楽しみにしてました!!新しい彼女ちゃんたちが....！！一生ついていきます。師匠！！ (2020年2月29日 13時) (レス) id: a1aa4e6d76 (このIDを非表示/違反報告)
海 - 初コメ失礼いたします、ずっと前からこの小説を読ませていただいて本当に感動しています！語彙が豊富だし、こんぺいとう。の名前の通りいろんな色のお話楽しみにみています。夢への努力と小説更新大変かもしれませんがずっと待ってます！！ (2019年10月26日 20時) (レス) id: b53af4e032 (このIDを非表示/違反報告)
Mercury(プロフ) - よ、よかったぁ〜！ライブの小説が丁度あがっていたからもしかしたら...。と思いまして( ;∀;)ごめんなさい。福岡でしたか！私は北海道でした！弟さんも良かったですね！！ (2019年9月25日 20時) (レス) id: a1aa4e6d76 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - Mercuryさん» あ！いえ！全然大丈夫ですよ！福岡に参戦してました^^* とても楽しめましたよ◎末っ子くんもますますファンになっていました^^* (2019年9月25日 19時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
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