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そんな光景を見て志麻さんは笑うだけで、ある意味平和な時間が流れている。その終止符を打ったのは、我が彼氏であるうらたん。
「あーハイハイ。帰るよ」
「うんっ！」
元気よく頷いて、ぎゅっと腕にしがみついてみれば、沈黙が続く。
「……」
「……」
「え、傘は？」
……？かさ？あるけど。
春に安く売られていた大きめの傘。買って分かったことと言えばアタシとのバランスが不釣り合いなこと。そしてメリットは荷物が絶対に濡れないというもの。
ポタポタと水滴を地面に落としていくそれは、小さな水溜まりを作る。アタシの手にあるけれど、うらたんは持っていない傘を見て呼ばれた理由をここで理解した。
「あははー。忘れてきちゃった！」
「バカだろオマエ」
シンプルな暴言。
ストレートかつ、無駄のないその暴言はとても傷つくんですけど。
というか、『傘持ってきて』なんて一言も言ってないじゃないか！！
LINEのメッセージを見てすぐさま飛んできたのだから、少しくらい大目に見てくれても良くない？
……どうしよ、今から帰って取りに行ってもいいけど。寒いかな？
なら、ちょっと高いけどコンビニの傘とか。
少しあたふたしながら考えていれば、手を差し出される。
「ほら、傘。持つから貸して」
「！相合傘してくれるの！？」
まさか、みんなのいる前で優しさを見せてくれるとは…っ！いや、みんなの前だから優しいのか……？
違いは分からないが、そんなラブラブなことを公共の場でしていいことに少し感動を覚える。
そうだよね！
傘だと人目なんて気にしなくていいよね！
ある意味個室みたいなもんだよね！！
「別に。オマエ濡れて帰ってもいいけど」
「迎えに来たのはアタシなんですけど！？」
「呼んだのはオレだから」
返事をせずに幸せに浸っていれば、今度は意地悪になる。
……元はと言えば、ちゃんと天気予報を見てなかったうらたんが悪いのでは？と思っても見たが、今朝のニュースでは晴れだと言っていた。
なら、アナウンサーが悪い。気象予報士が悪い。
それをアタシのせいにするうらたんに納得がいかず、頬を膨らませば、「昔から変わってないなー」と三人が笑いを吹き出す。
「んなっ、」
良く知る人達だからこそ胸に刺さる言葉。
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まつり(プロフ) - すごく心に響きました…。大好きなお話で思わず涙が…。この先もずっとずっと二人を見守っていきたいです！！！完結おめでとうございます！そして、素晴らしい作品に出会わせて下さり、ありがとうございます。 (2020年7月19日 17時) (
レス) id: dc65f13ca7 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - いくてものすごく2人のやりとりにキュンキュンさせられています。お話なのですが彼女参観日を読んでみたいのですがよろしいでしょうか。長々と失礼しました。 (2020年7月13日 14時) (レス) id: c3b1fdc01e (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - コメント失礼させていただきます！！恋する彼女シリーズをリア友に勧められて読んでみたのですが、とても面白くて、一人一人のエピソードもしっかりとしていてとても面白いです！！個人的にはうらたさんのカップルの話しがとても好きでうらカノちゃんの性格がとても可愛 (2020年7月13日 14時) (レス) id: c3b1fdc01e (このIDを非表示/違反報告)
リセット(プロフ) - 初コメ失礼します！！ 最近このシリーズを見つけて、私好みの小説だったので、時間を見つけて、コツコツ読ませていただいてました！彼女家族参観日のお話を見てみたいです！これからも頑張ってください！ (2020年6月5日 18時) (レス) id: 29504c3438 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - コメント失礼します！めちゃくちゃ面白かったです！読んでいて引き込まれました！！！なんだか、心が満たされた感じがします！これからも応援してます！ムリはせずに頑張ってください！(´∇｀)短編集も読ませていただきます！！！ (2020年1月21日 20時) (レス) id: dc65f13ca7 (このIDを非表示/違反報告)
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