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「え?」
もしかして、俺が歌い手だってことバレたか……?
だとしたらかなりまずい。
たった数分しか話していないが俺を知っているということは、少なくともLIVEや特典DVDを視聴したということ。それか、Twitterとかか……。
興味がないなら知るはずのない人物の顔は知るはずがない。
「ふふ。そんなに怖い顔しないでも貴方の考えているほど悪い人じゃないわ」
「あー、えっと。ただ驚いただけというか」
「聞いていた通り、嘘が苦手なのね」
……誰に聞いたんだ、誰に。
ここまで来ればストーカーかと疑ってしまうが、そんな感じもしない。
「……覚えてない?夏に一度お会いしたんだけど」
「夏?」
今年の夏なんてほぼ仕事と歌い手活動に専念していた。アルバムの収録だってあったし他の人に出会うなんてそんな時間……。
金髪ショートに耳にぶら下がる大きめのピアス。
上に上がった瞳に高い鼻。
大人の色気を隠すことなく全開の彼女には見覚えがある。
夏、LIVE……。
そういえば、志麻くんの彼女さんが一度だけ……。
「ってな感じで少し話したんです」
「あーぁ、なんか洗濯機壊れたとか言ってたかも」
「あ。言ってましたよー」
長年使っていた洗濯機が壊れて来たんだけど、来てよかったわ。
真っ赤な口紅が良く似合う彼女につい見とれてしまっていた。とは口が裂けても言えない。
「世間は狭いなー」
「そうですねー」
買ったお茶を一口飲んで、
彼女とのその後を振り返る。
「ふふ。思い出してくれた?」
「志麻くんの彼女さんか!」
「そうそう。志麻くん全然みんなに紹介してくれなくって」
はあ、とため息を着きながら缶コーヒーを口にする。何故かオシャレなBARに居るような錯覚を起こしてしまうが俺だけじゃない。
缶から赤が離れてゆっくりと微笑む彼女。
「意外とヤキモチ焼きやすい彼氏なの。
可愛いでしょう?」
深夜二時を過ぎた出来事は、志麻くんには内緒。
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志麻さんの彼女さんとセンラが出会う話。
志麻さんの彼女さんは書きやすい。
憧れてる部分もあるのかな?
こんな人が上司だったら一生ついて行きたい。
大人の色気・誘惑。
私にはそんなもの1ミリもありません。
「喋らなかったら、大人っぽいのにね!」
と、よく言われくけど、
喋らなくても大人っぽくしか見えないんか、くそやろう。
小話 × 天月→←@秘密男女の関係 志麻くんに恋する彼女 + センラ
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結月(プロフ) - 私の存在を少しでも知っていただけていることに凄く恐縮です…。お忙しい中、お返事ありがとうございます。アンケートも必ず投票致します!作者様の物語が大好きです。こちらは返信不要で大丈夫です´`* (2018年11月26日 14時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます。短編集の方にも毎回覗いて見てくれてますよね?嬉しいお言葉ありがとうございます。各シリーズの方はまた詳しくお知らせしますが近々アンケートを取りますね^^*最高のお話を届けられるよう、頑張ります! (2018年11月26日 13時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - そして、あとがきにあった、各シリーズの小説、、物凄く読みたいです。作者様の書く物語が本当に好きなので、大賛成です!!その事をお伝えしたくて、本日はコメントしました。2回に分けてのコメント大変失礼致しました。これからも応援しております!結月。 (2018年11月26日 12時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。ずっと陰ならが応援していました。初めに、完結おめでとうございます!素敵な物語の数々に、すごく幸せな時間を過ごせました。Vol.6も140字もこれからの更新楽しみです!(続→) (2018年11月26日 12時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
I8JghE0raXSJg8d(プロフ) - 全然大丈夫ですよ!!坂田さんの本当にすごいと思います!ありがとうございます! (2018年11月26日 0時) (レス) id: d98bcf15c5 (このIDを非表示/違反報告)
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