検索窓
今日:24 hit、昨日:0 hit、合計:63,936 hit

ページ19

静かな部屋の中でチラチラとウザいくらいの視線を感じるが、華麗にスルーして雑誌を読み漁る。

「ね、うらたん」
「……」
「無視しないでっ!!」

はあ。
一息ついて、後ろでゴロゴロ寝転ぶ彼女を睨みつけるように振り返る。

「なに」
「わたしが不機嫌な理由とか聞かないの?」
「聞かない。興味無い」
「辛辣ッッ!」

どうせいつものくだらない理由で喧嘩なんかしたんだろうな。と思いながらまたピラピラと捲る。

あ、このバッグめっちゃかわいいんだけど。

「ねぇーっ、うらたん!」
「あー、うっさ」
「今、忙しい」

これ以上何を言っても無駄だと察した彼女は、ようやく諦めて別の部屋へと向かう。





「わたしに優しくしたって、バチは当たんないけどなーっ?」


「いい?次に会ったら仲直りすること」

廊下の先にある部屋から聞き覚えのある声がする。
少し眠そうな気だるげな声にチラリと様子を伺えば、彼女ちゃんに慰められているさかたんがいた。

「っ、何この格差!!!」

涙を流さずには居られないこの空間で、思わず大きな声を出す。

「!?なんか知らんけど、よし、泣いた!」
「こら、さかたん。ごめんなさいでしょうが」

「クソっ、くそう!仲良しカップルアピールしやがって!!うらたんだってなァ、恥ずかしいだけで、本当は(少しだけ)イチャイチャするんだぞっ!」
「ふっ、仲良しカップルでおれ達に勝とうと?これだけの差を見せつけたのに?」
「っ、こうなったら、勝負だっ!!」

こうして、両者譲れない『仲良しカップル』選手権が始まってしまった。




「……うらたさん、ごめんなさい。ワタシには止められなくて」
「いや、俺のも迷惑かけて悪い、」

「そんなことより、」

◯→←@控え室 浦島坂田船と恋する彼女



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (47 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
82人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

結月(プロフ) - 私の存在を少しでも知っていただけていることに凄く恐縮です…。お忙しい中、お返事ありがとうございます。アンケートも必ず投票致します!作者様の物語が大好きです。こちらは返信不要で大丈夫です´`* (2018年11月26日 14時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう。(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます。短編集の方にも毎回覗いて見てくれてますよね?嬉しいお言葉ありがとうございます。各シリーズの方はまた詳しくお知らせしますが近々アンケートを取りますね^^*最高のお話を届けられるよう、頑張ります! (2018年11月26日 13時) (レス) id: 5845111e18 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - そして、あとがきにあった、各シリーズの小説、、物凄く読みたいです。作者様の書く物語が本当に好きなので、大賛成です!!その事をお伝えしたくて、本日はコメントしました。2回に分けてのコメント大変失礼致しました。これからも応援しております!結月。 (2018年11月26日 12時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。ずっと陰ならが応援していました。初めに、完結おめでとうございます!素敵な物語の数々に、すごく幸せな時間を過ごせました。Vol.6も140字もこれからの更新楽しみです!(続→) (2018年11月26日 12時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
I8JghE0raXSJg8d(プロフ) - 全然大丈夫ですよ!!坂田さんの本当にすごいと思います!ありがとうございます! (2018年11月26日 0時) (レス) id: d98bcf15c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こんぺいとう。 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年10月19日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。