【歌い手】恋する彼女 vol.5【完】

【短編】魔女が拾った御伽噺。 ver.浦島坂田船 ページ14

ハロウィン企画で、他と被らないお題を作ってみたい。

《魔女》
見た目 20歳(実年齢･1300歳)
赤髪 / おてんば / 男嫌い



「まあ！可愛いわぁ。お嬢ちゃんたちお家はないの？」

路地裏にみすぼらしい姿の人の子が四人。
生まれてから髪を切っていないのか、腰あたりまで伸びるその色とりどりの髪を見て声をかけた。

緑、紫、赤、黄色の8つの瞳がギョロリと観察するように探る。人の子は何かに恨み妬みを持っているのか、その毒々しい感情がとても魅力的だった。


「行く宛がないのなら、私と一緒に来てみない？復讐のチャンスを上げるよ」

同じ人間に妬みを持ったもの同士。
一緒に居て損はないはずでしょう？

そう言葉を続けた後に高くて可愛らしい声が聞こえる。

「アナタ、だれ」
「なんてことない。ただの魔女よ」

緑色の瞳が揺れ動き、小さな小さなその手を伸ばす。

「…… "オレ" たちを、連れてって」

少し乱暴な言葉遣いだが、茶髪の子は強い決心を揺らぐことなく言い切った。

「なら、行きましょうか」


♢


短く切られた髪に、いつの間にか抜かされてしまった身長。
ガタイすら私とは違うその姿に一ついいたい。

「男だったなんて聞いてないっっ！！」
「もー。かーさん五月蝿いで？」

私と同じ赤髪の少年坂田が宥めるように口を開く。
より一層イケメン度が増えてきた彼には申し訳ないが、私はてっきり美少女を拾って帰ってきたはずだったのに。

「知ってたんならなんで言ってくれなかったの！？」
「えー？だってママさんが一人で勘違いしてましたやん」
「うぅ。センラに言われるとすごくやだ。正論やだ」

特にこの二人は以前より変わってしまったから、余計に辛いのだけど…っ。

「ま、まあ。オレらも初めはからかわれてると思ったし」
「髪切ってへんのも紛らわしかったからな〜」
「……」


……そういえばこの二人は身長も二人に比べて低いし、美少女にもなれる中性的な顔立ち。


「女装する手もあるね」
「コロスぞ」
「なっ！ままを殺すなんて出来ない癖に！」




っていう小説書きたいし、みたい。
四人を育てることになったママ(夢主)が一緒に暮らす話。超過保護な息子たちだと最高。

ちなみに、呼び方が
うらたさん→ババァ
志麻さん→お母さん
坂田さん→かーさん
センラさん→ママさん
だと私が嬉しい。

可愛くない？？可愛い！可愛いですよね！？

【短編】魔女が拾った御伽噺。 ver.After the Rain→←【短編】あしたあめよほうし / 天月

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